COPILOT FOR SALES / SALES AGENT / SALESFORCE
Copilot for Salesは、Salesforceで使える。答えの質は、記録で決まる。
Microsoft Copilot for Sales(2026年の名前はSales agent)は、Microsoft 365 Copilotのライセンスに含まれ、Salesforce Sales Cloudで使えます。読むのはCRMの記録とMicrosoft 365のデータ。対面や電話の会話は、Salesforceに無ければ答えに出ません。
Salesforceに、何が入っているか。
実際の製品画面ではありません。
Salesforceを使っていて、Microsoft 365 Copilotを入れた。あるいは、これから入れる。そのとき営業の責任者が最初に聞かれるのが、「Copilot for Salesって、うちのSalesforceで使えるの?」です。
答えは、使えます。ただし、Copilotの答えの質は、Salesforceに何が記録されているかで決まります。この記事は、Microsoftの公式文書を出典に、名前、ライセンス、Salesforceで使う条件、できること、そして届かない記録を整理します。
Microsoft Copilot for Salesとは
Microsoft Copilot for Salesは、Microsoftが営業担当者向けに提供するAIの機能です。OutlookとTeamsの中で、CRM(Dynamics 365 SalesまたはSalesforce)の顧客・案件の情報と、メール・会議の内容を合わせて読み、商談の準備、会議の要約、フォローの下書き、CRMの更新を助けます。[3]
2026年9月の時点で、Microsoftの文書には同じ製品に3つの呼び名が残っています。
| 呼び名 | 残っている場所 |
|---|---|
| Sales agent(セールス エージェント) | Microsoft Learnの現在の利用手順とFAQ[1][2][3] |
| Microsoft 365 Copilot for Sales | リリース計画の題名[4] |
| Microsoft Copilot for Sales | Microsoft Adoptionの紹介ページ[7] |
現在の手順書とFAQは「Sales agent」で書かれています。Microsoft 365 Copilotのチャットに「Sales」というエージェントとして現れ、Outlook、Teams、Word、PowerPoint、Excel、Dynamics 365の中のCopilotからも呼べます。ただし、会議の準備の機能は全画面のチャットでだけ使えます。[2] この記事では、検索で使われている「Copilot for Sales」と、現在の名前「Sales agent」の両方を使います。
2026年7月、MicrosoftはSales AgentとService Agentの一般提供を発表しました。土台はMCP(Model Context Protocol)のツールとアプリで、Copilot、Outlook、Teams、Dynamics 365の中で動きます。[5]
ライセンスと料金
Copilot for Sales(Sales agent)は、Microsoft 365 Copilotのライセンスの一部として使えます。使うにはMicrosoft 365 Copilotのライセンスが必要です。[1] Microsoft 365 Copilotの価格は、Microsoftの「プランと価格」のページで確認できます。そのページに「Copilot for Sales」という別の項目はありません(2026年9月25日確認)。[6]
例外が一つあります。Dynamics 365 SalesのEnterpriseまたはPremiumのライセンスがあれば、Microsoft 365 Copilotが無くても、CRMのデータだけでSales agentを使えます。ただし、Outlookのメール、Teamsの会議、Teamsのメッセージなど、Microsoft 365側のデータを読むには、Microsoft 365 Copilotが要ります。[2]
Salesforceで使う条件
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 対応するCRM | Dynamics 365 SalesとSalesforce Sales Cloud[1] |
| Salesforceのエディション | Sales CloudのProfessional以上[1] |
| ライセンス | Microsoft 365 Copilot[1] |
| 管理者の設定 | TeamsとOutlookへの展開。CRM管理者が、Sales agentから読めるCRMのテーブルと、取引先・商談の概要の機能を設定する[1] |
| 利用者の操作 | OutlookまたはTeamsのSales agentから、Salesforceにサインインする[2] |
Salesforce側でユーザーの権限を変えた場合、Outlookでは一度サインアウトして入り直す必要があります。Teamsには反映まで最大15分かかります。[3]
Outlook・Teams・Copilotのチャットでできること
Microsoft Learnの利用手順に書かれている使い方は、次のとおりです。[2]
- 取引先・商談の概要(主要な情報、パイプライン、直近の商談、過去30日の会議の要約)
- 過去の顧客との会議の振り返り(前回の会議で何が話されたか)
- CRMの検索(取引先、担当者、商談。1回の答えで最大30件)
- 会議の準備とフォロー(CRMのデータ、最近のやり取り、AIの分析を一つの画面に)
- 受信トレイと予定表の整理
- モバイルでの利用、スタータープロンプト
これらはMicrosoftの機能で、Magic Momentが提供するものではありません。利用できる範囲は、ライセンス、管理者の設定、CRMの権限で変わります。
Copilotに届かない記録
ここからが、Salesforceを使う会社にとっての本題です。
Sales agentが読むのは、CRMのレコードと、Microsoft 365の中のデータ(Outlookのメール、Teamsの会議とメッセージ、Microsoft Graphの情報)です。[2] つまり、次の会話はCopilotの答えに出ません。
- 対面の商談で話したこと
- 電話で決まったこと
- Teams以外のオンライン会議
- 名刺交換した相手
- 商談の後、Salesforceに入力されなかった中身
Salesforceが2024年に世界の営業職5,500人から集めた調査では、営業は時間の70%を売る以外の仕事に使い、自社のデータの正確さを完全に信頼している人は35%でした。[8] 日本の外回り営業370人を対象にしたUPWARDの調査(2026年)では、活動報告・日報の約6割が帰社後・帰宅後の持ち帰りで、訪問件数が多い担当者ほど1件あたりの記録は薄くなっていました。[9]
WHAT SALES AGENT CAN READ
答えに出るのは、記録された会話だけ。
Copilotの答えは、Salesforceに何が入っているかで決まります。入っていない会話を入れるところから始めないと、Copilot for Salesは「Salesforceに書いてあることの要約」で止まります。
Magic Momentの連携で埋まる範囲
Magic Momentは2026年9月17日、Salesforceの顧客・案件情報をMicrosoft Copilotで活用する連携機能の提供を発表しました。[10]
- Microsoft Teamsでのオンライン商談と、Playbook Captureで記録した対面の打ち合わせを、Salesforceの取引先、取引先責任者、商談、カスタムオブジェクトに紐付けて蓄積します。議事録を単独のファイルとして残すのではなく、どの顧客の、どの案件の会話かが分かる営業情報にします。[10]
- 営業担当者は、Microsoft Copilotから案件の状況の確認、次回の確認事項の整理、提案書やフォローの文面の下書きに使えます。営業マネージャーは、案件のレビューや、失注案件に共通する会話の傾向の把握に使えます。[10]
- 接続にはMCP(Model Context Protocol)を使います。SalesforceやMicrosoft 365を置き換えず、対象のチーム・商談・利用者を決めて段階的に導入できます。[10]
会話を集め、営業項目へ構造化する
顧客・案件・活動・結果を持つ
準備、提案、フォローに使う
Copilot連携は現在β版で、パッケージをインストールする形で提供しています。価格と導入期間は、対象人数・接続範囲・セキュリティ要件に応じて個別に提示します。[11] 仕組みの解説は「営業で使うMCPとは」にまとめています。[12]
Sales agent・Agentforce・Playbook Captureの役割
| Sales agent(Copilot for Sales) | Agentforce | Magic Moment Playbook Capture | |
|---|---|---|---|
| 提供元 | Microsoft | Salesforce | Magic Moment |
| 読むもの | CRMのレコード、Outlookのメール、Teamsの会議・メッセージ[2] | Salesforceの中のデータ | 対面、オンライン会議、電話、メール、名刺[11] |
| 書くもの | CRMの更新を助ける(利用者が確認) | Salesforceの中の自動化 | Salesforceの活動、商談、取引先、カスタム項目・カスタムオブジェクト[11] |
| 使う場所 | Outlook、Teams、Microsoft 365 Copilotのチャット[2] | Salesforce | Salesforceに戻した記録を、Copilotから参照[10] |
| 向く会社 | メールと会議がMicrosoft 365にそろっている | Salesforceの中のデータで完結する | 対面・電話が多く、Salesforceに会話が残っていない |
三つは競合ではありません。Sales agentとAgentforceは、記録されたデータを読んで動きます。Playbook Captureは、記録される前の会話をSalesforceに入れます。
導入の順番
- 01Sales agentを有効にして、Salesforceにつなぐ
Microsoftの手順どおりに、TeamsとOutlookへ展開し、CRM管理者が読めるテーブルを設定し、利用者がSalesforceにサインインします。[1][2]
- 02Copilotに届いていない会話を数える
先月の商談のうち、Salesforceに記録が残っている商談は何件か。残っていない件数が、Copilotが答えられない会話の数です。数え方は「営業のデータが経営判断に使えないのはなぜか」にまとめています。
- 03会話をSalesforceに戻し、Copilotから参照する
対面・電話・Teamsの会話をPlaybook Captureで記録し、Salesforceの取引先・商談に紐付けます。Magic Momentの連携で、Copilotから案件の経緯を参照できます。[10][11]
注記:Microsoftの機能・名称・提供条件は変更される可能性があります。本記事の記述は、各出典の2026年9月25日時点の内容に基づきます。Microsoft、Microsoft 365、Microsoft Teams、Microsoft Copilot、Dynamics 365、Salesforce、Agentforceは各社の商標または登録商標です。Magic Momentの連携機能はMagic Momentが提供するものであり、各社による推奨・認定を意味するものではありません。
よくある質問
- Microsoft Copilot for Salesとは何ですか?
- Microsoftが営業担当者向けに提供するAIの機能です。OutlookとTeamsの中で、CRM(Dynamics 365 SalesまたはSalesforce Sales Cloud)の顧客・案件の情報と、メール・会議の内容を合わせて読み、商談の準備、会議の要約、フォローの下書き、CRMの更新を助けます。Microsoft Learnの現在の文書では「Sales agent(セールス エージェント)」と呼ばれています。
- Copilot for Salesの料金はいくらですか?
- Copilot for Sales(Sales agent)は、Microsoft 365 Copilotのライセンスの一部として使えます。Microsoft 365 Copilotの価格は、Microsoftの「プランと価格」のページで確認できます。そのページに「Copilot for Sales」という別の項目はありません(2026年9月25日確認)。Dynamics 365 SalesのEnterpriseまたはPremiumのライセンスがあれば、Microsoft 365 Copilotが無くてもCRMのデータだけで使えますが、Outlookのメールや Teamsの会議を読むにはMicrosoft 365 Copilotが要ります。
- Copilot for SalesはSalesforceで使えますか?
- 使えます。対応するCRMはDynamics 365 SalesとSalesforce Sales Cloudで、SalesforceはSales CloudのProfessional以上のエディションが対象です。管理者がTeamsとOutlookに展開し、CRM管理者がSales agentから読めるテーブルと概要の機能を設定したうえで、利用者がOutlookまたはTeamsからSalesforceにサインインして使います。
- Copilot for Salesを入れれば、Salesforceの入力は要らなくなりますか?
- いいえ。Sales agentが読むのは、CRMに記録された内容と、Microsoft 365の中のデータ(Outlookのメール、Teamsの会議とメッセージ)です。対面の商談、電話、名刺交換、Teams以外の会議で話したことは、Salesforceに記録が無ければ答えに出ません。Copilotの答えの質は、Salesforceに何が入っているかで決まります。
- Copilot for SalesとMagic Moment Playbook Captureの違いは何ですか?
- 役割が違います。Copilot for Sales(Sales agent)は、CRMとMicrosoft 365にある記録を読んで営業担当者を助けるMicrosoftの機能です。Magic Moment Playbook Captureは、対面・オンライン会議・電話・メール・名刺などの顧客接点を集め、Salesforceの活動、商談、取引先、カスタム項目・カスタムオブジェクトへ構造化して戻します。Magic Momentが2026年9月に発表した連携では、Salesforceに紐付けた案件の経緯をMicrosoft Copilotから参照できます。Copilotを置き換えるのではなく、Copilotが読める営業情報を増やす関係です。
出典・参照資料
- [1]Microsoft Learn「セールス エージェントに関する FAQ」(2026年8月7日更新)learn.microsoft.com
- [2]Microsoft Learn「Microsoft 365 Copilot で Sales エージェントを使用する」(2026年8月13日更新)learn.microsoft.com
- [3]Microsoft Learn「セールス エージェントの概要」(2026年3月24日更新)learn.microsoft.com
- [4]Microsoft Learn「Microsoft 365 Copilot for Sales 2026 リリース ウェーブ 1 の概要」learn.microsoft.com
- [5]Microsoft Dynamics 365 Blog「Moving sales and service organizations forward with agentic CX and Microsoft 365 Copilot」(2026年7月7日)microsoft.com
- [6]Microsoft「Microsoft 365 Copilot プランと価格」microsoft.com
- [7]Microsoft Adoption「Microsoft Copilot for Sales」adoption.microsoft.com
- [8]Salesforce State of Sales(第6版、2024年)salesforce.com
- [9]UPWARD「フィールドセールス実態調査2026」(2026年7月2日)upward.jp
- [10]Magic Moment「Salesforceの顧客・案件情報をMicrosoft Copilotで活用する新連携機能を提供開始」(2026年9月17日)magicmoment.jp
- [11]Magic Moment「Salesforce × Microsoft 365 Copilot」magicmoment.jp
- [12]Magic Moment「営業で使うMCPとは」magicmoment.jp
相談する
今のSalesforceとMicrosoft 365の環境をもとに、どの商談情報をつなぐかを整理します。
対象のチーム、商談の種類、接続するSalesforceの項目を伺い、Copilotから参照できる営業情報をどこから増やすかを整理します。