営業支援ツールのメリットとデメリット徹底解説
- 営業支援ツール(CRM /MA /SFA)はマーケティングから成約までのプロセスに関わる全ての業務に使用するデジタルツールである。
- 営業支援ツールを導入することで、営業の質を高め、売上成長や顧客数増加を期待することができる。
- 営業支援ツールを導入することで、現場担当者にとっても、経営判断者にとっても多くのメリットがあるが、同時にいくつかの注意すべきデメリットがある。
- そのため、ツールの効果を最大化させるためには、いくつかの注意すべきポイントを抑えることが欠かせない。
- そして営業支援ツールと並行して、CRM や営業データを活用し、AI が顧客への最適なアプローチを自動で分析・提案してくれる「SEP」の導入を検討することが重要
SFA・CRM・MA を含めた総称を「営業支援ツール」といい、多くの企業が導入しています。
しかし、実際は「営業支援ツール」の何がメリットなのか理解しておらず、十分に活用できていないという方も多いのではないでしょうか。
「営業支援ツール」は正しい活用ができると、売上のアップに繋がりますが、導入しただけでは、初期の入力作業や IT コストなどの負担から営業担当者にとって「業務を複雑にさせるもの」にしかなりません。
本記事では SFA・CRM・MA について解説すると共に、営業支援ツールのメリットを営業現場の視点、経営者の視点から上げており、デメリットや効果を最大化させるためのポイントについても取り上げています。
ツールの利用者に「営業支援ツール」のメリットを理解してもらうためにも、これから自社に導入しようと考えている方は、ぜひご活用ください。
また、弊社が提供している営業支援 SaaS 「Magic Moment Playbook 」も煩雑な営業業務を効率化・自動化し、顧客に向き合う時間を生み出します。
詳細についてはプロダクトページからご確認ください。
目次
営業支援ツール(SFA・CRM・MA)とは?
「営業支援ツール」は名前の通り、マーケティングから成約までのプロセスに関わる全ての業務に使用するデジタルツールです。
営業支援ツールを導入することで、営業担当者は、情報の管理や共有、入力などのノンコア業務(業務自体では利益を生まない業務)を営業支援ツールに任せることができます。
コア業務に集中できるため、顧客との関係構築やインサイト提案に時間をかけることができるのです。
また、サブスクリプション・ SaaS など多くのビジネスモデルは、顧客はサービスの利用期間に応じて料金を支払いをします。
そのため、顧客との継続的な関係は収益を左右するポイントになりますが、営業支援ツールを利用することで営業の質を高め、売上成長や顧客数増加を期待することができます。
顧客との関係性の始まりは販売であり、営業からの繋がりこそが収益に直結するため、営業支援ツールを導入することによる営業活動の改善は注目されるでしょう。
SFA・MA・CRM を総称して「営業支援ツール」といい、この章では各ツールの違いについて解説しております。
SFA
Gartner は SFA を「営業活動、見込み客や顧客とのやりとり、営業担当者の管理の自動化」と定義しています。
SFA は「Sales Force Automation」の頭文字をとった略語で、日本語では「営業システム」のことを指します。
SFA ができる業務は以下の通りです。
- リードの優先順位付け
- 連絡先管理
- 提案書と見積書の作成
- コールセンター/カスタマーサービスの管理
- 営業担当者のアクティビティ追跡
- 電子メールの自動化
- 新規見込み客の自動フォローアップ
- レポート作成
- 分析と販売予測
SFA を導入することで、日常的なタスクをすべて合理化できます。
営業担当者が管理タスクに費やす時間を減らすことができるので、顧客との対話により多くの時間を費やすことができるようになるでしょう。
また SFA は、将来の意思決定に役立つ顧客の行動やパターンに関する洞察を提供してくれます。
販売プロセスにおいて、データに基づいた意思決定を行うことができることは、より効果的な施策を実施して顧客満足度を高めることに繋がります。
そのため、営業を行う上で大変効果的なツールであると言えるでしょう。
CRM
CRM は「Customer Relationship Management」の頭文字をとった略語で、日本語では「顧客関係管理」のことを指すワードです。
組織全体の透明性を高めるために、顧客データを一つのシステムに収集するシステムとなっております。
顧客データには顧客の個人情報・統計から購入履歴まであらゆるものを含めることができるため、チームは政策の中心となる信頼できる情報源をもとに営業が可能です。
CRM の主な機能は以下の通りです。
- 顧客と見込み客の連絡先情報の保存
- 販売機会の特定
- サービスの問題の記録
- マーケティング キャンペーンの管理
データが可視化され、簡単にアクセスできるため、社内のあらゆる顧客とのやり取りに関する情報を必要とする人が利用できるようになります。
CRM データベース内のすべてのデータは、パーソナライズされたコミュニケーションを通じてより深い顧客関係を構築するのです。
さらに、MA と連携させることで以下のようなメリットがあります。
CRM のデータにより新しいリードを生成し、ターゲットを絞った電子メールマーケティングを実行することができます。
メールの中身も、CRM に保存されている情報を元に作成された有益な資料や記事を使用することができるため、より効果的な利用となるでしょう。
また、CRM のデータにより、MA の活動が顧客の共感を呼ぶカスタマージャーニー(顧客がサービスを認知してから購買に至るまでの、行動・感情・思考の流れを時系列的に表したもの)に改善されます。
MA
MA はデータの抽出や分類、メールや紙の資料の送付といった人手のかかるマーケティング活動を自動で行なうシステムです。
MA は「Marketing Automation」の頭文字をとった略語で、日本語だと「マーケティング支援」のことを指します。
MA のメイン機能は以下の通りです。
- Web サイトへのアクセス、アプリの使用状況、メールのクリックなどのアクションを通じて、潜在顧客に関するデータを収集する
- スコアリング
- 収集されたデータに基づいて、関連性のあるコンテンツを作成
- 見込み顧客の特定、ターゲティング、セグメンテーション
- セグメンテーションを元にメールやチャットを作成
MA の機能を利用することで、数ある見込み客の中でも、特に確度の高いものを自動的に抽出できるため、リアルタイムな顧客情報にもとづいた営業活動に貢献が可能になります。
適切なコンタクトに対して適切なオファーを届けることで、成約の可能性が大幅に向上するでしょう。
また、MA により以下のようなあらゆる運用がスムーズになります。
- Web ページの運用
- メールやチャットの運用
- アプリの運用
- 新規コンテンツの作成
- 広告の配信
トランザクション(商品の購入や売却、支払いや受取など、取引における個々の行為そのもののこと)を整理し、活動を調整し、実行可能なスケジュールを作成します。
そのため、従業員は手作業の反復的なタスクに時間を費やすことなく、より戦略的な問題に集中できます。
目標達成に向けてマーケティングチームの足並みを揃えることができるのです。
営業支援ツールが必要となっている背景
営業支援ツールの必要性は年ごとに増しています。それは、なぜなのでしょうか。
既存顧客維持の重要性
背景の一つとして、「既存顧客の重要性」が挙げられます。
新規顧客を獲得するには、既存顧客の維持と比較して約5〜25倍のコストがかかる「1:5 の法則」と言われています。
さらに、それがサブスクリプションタイプの場合は、利益を出すまでにさらに時間がかかるでしょう。
一方で、既存顧客は一度自社の商品を購入しているため、少ない投資でアップセル・クロスセルしてくれる可能性が高いです。
よって、既存顧客の維持が企業利益を高める上で重要なのです。
既存顧客の維持には「顧客体験の向上」が大きく関係しています。
顧客体験を向上させるためには、以下の業務を競合他社よりも精度を高めて、実行することが重要です。
- Web サイトの作りをわかりやすくする
- カスタマーサポートの整備
- 問い合わせに対するレスポンスの速さ
- オムニチャネルのサポート体制の整備
- カスタマーエクスペリエンスに対するフィードバックを募る
- 継続的な購入を促すプログラムへの加入の呼びかけ
また、近年では業界全体で技術力の向上が進んでいるため、商材自体での差別化がしづらいのが現状です。
こういった状況に対応するためには、営業支援ツールを導入することで「直接顧客に関係しない業務の精度を高める」・「顧客との関係構築に関わる営業に集中する」を可能にすることが有効であると考えられます。
そのため、サービスで競合他社と差別化を図っていくことが、生き残りの鍵となるのです。
顧客の購買行動の変化に伴うマーケティングの変化
営業支援ツールの需要が高まっている背景として、企業の購買活動に関わる部署・人数は増え、プロセスが複雑化していることが挙げられます。
顧客の購買行動の変化に伴い、顧客が営業に接触するまでに済ませていることが増えてます。実際に調査によると、営業に接触するまでに購買プロセスの67%を終えていることがわかっているのです。
営業に接触するまでに成約への確度を上げていくためには一人一人の興味・関心・行動にあわせてアプローチする「One to One マーケティング」に取り組むことが求められており、それは、Webマーケティングで叶えることができます。
Webマーケティングの例は以下の通りです。
- オンラインコンテンツの提供
- メールの送信
- Web チャットの運営
そこで、企業が売上向上のためには、営業支援ツールを利用して、業務の効率化を図りWebマーケティングに力を入れていくことが必要とされているのです。
営業支援ツール導入のメリット
栄養支援ツールが必要とされている背景はわかりましたが、実際にどのようなメリットをもたらしてくれるのでしょうか。
営業活動を可視化できる
営業支援ツールの導入により、マーケティング含む全ての営業活動の行動履歴や顧客情報などの多様なデータを効率的に保存できます。
さらに SFA や一部の CRM・MA は収集した情報を単に閲覧できるだけではありません。
グラフや表組みなど視認性の高いデータとして表示されるため、他社・自社の過去の成果との比較検討が容易にできます。
分析の効率アップにも貢献し、社員に不要な負担をかけずに“営業の可視化”を実現するのです。
営業の可視化により以下のメリットがあります。営業支援ツールを導入することは営業活動に多くの利益があるとわかるでしょう。
- 担当者がコア業務に集中できるため、生産性が高まる
- 営業活動の追跡ができるので、新規見込み客と新規ビジネスとの関係性を理解することに役立つ
- 収益や目標到達プロセスのさらに関わる重要な批評に影響する前に、問題を解決できる
- 日々の業務活動の改善が図れるので、顧客満足度を高めることに繋がり、結果、売上が向上する
営業活動の標準化ができる
先述したように、営業支援ツールを導入することで多様な情報を保有し、組織内で共有できます。
これまでの訪問記録や提案内容、商談情報といったデータを共有できるようになることで、顧客の状況に応じた対応ができます。
過去の成功事例を共有することで、類似した案件に対する営業のコツやヒントを得ることが可能になるでしょう。
さらに、これらのノウハウを社内に蓄積し共有することで、曖昧な営業プロセスが排除されて、一般的ではない言葉遣い(自社でしかわからないビジネス言語)が除去されます。
営業プロセスが統一されることで、適切なアプローチができるのです。
また、ノンコア業務の負担を軽減させることで、営業チームに型破りな営業を成立させるために必要な自主性が与えられます。
担当者の異動や退職などで情報を失うリスクを軽減させることができるため、組織全体で営業力を向上させることが可能になるでしょう。
営業のセグメンテーションを実行することが可能
営業支援ツールは営業のセグメンテーションを実行することを可能にし、市場を開拓する手段として利用できます。
セグメンテーションとは、最小のリソースで最大の成果を得られるように、軸(切り口)を設定し、リソースを投下する相手を分類することで、効率的に市場を開拓していく手段として広く認知されています。
セグメンテーションを成功させるポイントとして、「どこを捨てるのかを明確にする」・「セグメンテーションに基づいて現場が活動できるように、オペレーションに組み込む」の2点が鍵となります。
しかし、「顧客理解の不足により、ニーズの有無や程度がわからない」、「社内データがリアルタイム性を欠いている」、「セグメンテーション通りに営業活動を行っていない」といった課題が存在し、セグメンテーションが機能していないケースが多く散見されます。
そこで営業支援ツールによる「情報管理」と「営業の可視化」が役立つのです。
CRM であれば顧客に関する情報の管理と共有、SFA であれば営業活動に関する情報の管理と共有、MA であればマーケティング活動に関する情報の管理と共有ができます。
よって、これらを利用したセグメンテーションは正確なものになるでしょう。
正確なセグメンテーションを実行することで、効率的に市場を開拓することができるでしょう。
営業現場向けの営業支援ツール導入のメリット
では、実際にツールを利用する営業現場ではどのようなメリットを得られるのでしょうか。
営業担当者が「ツールを導入するメリット」を理解しておくことで、担当者が積極的にツールを活用してくれることが見込めます。
クラウド型で利用できる
近年の営業支援ツールの流行はクラウド型です。
実際に、矢野経済研究所が2023年に公表した調査の結果1)にて、「各領域で前回(2020年)調査の利用率と比較すると、財務・会計で2020年8.9%→2022年17.9%、人事・給与で同9.0%→同20.7%、販売管理で同5.9%→同15.2%、生産管理・SCM で同5.1%→同13.0%、CRM・SFA で同16.1%→同32.1%となった。」と明かされており、クラウド型営業支援ツールの導入が加速していることがわかります。
2016年調査からの利用率の推移を見ても、近年、システム基盤としてパブリッククラウドの利用が加速していることは自明でしょう。
クラウド型の営業支援ツールは、クラウド上にデータが保存されるため、「リアルタイムで管理者含むチーム内のメンバー全員が、営業の進捗状況や目標の達成状況などの情報を把握することができる」というメリットがあり、営業の現場にとって使いやすいシステムになっています。
より効果的な営業を生み出す
営業支援ツール によって、集めた顧客情報や一連の営業プロセスを一元管理することができます。
そのため、チーム内が共通の情報源を元に行動できるようになるのです。
チーム全体で目標の達成状況や進捗状況を把握できることで、よりベストなスタイルで営業が実行されます。
よりベストなスタイルで営業に臨むことの重要性は明らかですが、『Sales support: What it is and why it’s important in 2023』の調査によると、現在購入者の約77%は、営業担当者がパーソナライズ化された営業をすることや、自社にあったインサイトを提供することを望んでいることがわかっています。
これは大変難しいことですが、営業支援ツールを用いて顧客分析を徹底できれば不可能ではありません。
例えば、CRM により蓄積した顧客情報を分析することで、「事業戦略の構築」や「顧客をセグメントしたアプローチ」ができます。
そのため、関係者に分かりやすい形で「顧客との関係性を可視化」することができるのです。
また、「顧客との関係性を可視化」をできることで、生産性の高い営業活動・トークが実施できるという利点があります。
MA による見込み顧客を育成することで、顧客の漏れを防ぐことができます。
上司・同僚に情報を共有できていることで、長期間訪問していない顧客ややり残していることを、把握できるため、その結果、担当者が不在の際も、フォローもしやすくなるのです。
SFA では、「営業担当者個人のノウハウ」・「担当者個人の記憶に残っている情報」・
「スケジュール」といった、今まで、十分に共有できなかった情報を効果的に活用することができます。
その結果、全体の営業力の強化に繋がると言われています。
よって、営業支援ツールを導入することで、より効果的な営業活動に繋がると言われています。
モチベーションの向上
営業支援ツールはクライアントとの関係がデータベースに保存されるため、即時のプロファイルを自由に取得できます。
その結果、購入の可能性が低い顧客が除外され、より価値の高い見込み顧客やターゲットを絞ることが可能になり、ホットなリードを狙っている営業担当者のモチベーションを高めることに繋がります。
営業支援ツールの中には、決められた項目をプルダウンで選択するだけのものも多く、ツールを導入することで報告が簡単になります。
ノンコア業務を営業支援ツールによって代行することで、営業担当者を雑務から解放し、担当者が自分のコア業務に集中しやすい環境にすることで、モチベーションを高めることが可能です。
また、「営業の標準化」により蓄積した営業ノウハウを用いて営業ができるため、負担を減らしつつ、売上を向上させることができます。
売上成績の向上はモチベーションのさらなる向上に直結するでしょう。
経営者向けの営業支援ツール導入メリット
ここまで現場にとっての営業支援ツールのメリットを紹介してきました。
それでは、経営者にとっての「営業支援ツールの導入」はどのようなメリットがあるのでしょうか。
セールストレーニングの実装
営業担当者はブランドを代表する存在です。
自分達が「何をしているのか」、「どのように価値を生み出すのか」を理解していれば、顧客との信頼関係を築くことができるでしょう。
営業支援ツールによってなされる「営業の標準化」は、トップセールスマンの動きが社内にデータとして蓄積されます。
そのため、このデータを用いることで、「新人や異動してきた社員の育成」や「顧客とのより良い会話」を生み出すことができます。
また、デジタルツールを利用することで、リーダーはベースライン測定とフォローアップ測定を行うことができます。
そのため、研修を自社で内製した場合でも教育コストをかなり抑えつつ、研修前、研修中、研修後にチームの現在の能力を評価します。
この結果、トレーニングが望ましい効果を出しているのかを確認することができます。
適切な施策の実行
CRM では「顧客情報の管理」、MA を通して「見込み顧客の管理」、SFA によって「営業担当者の管理」ができます。
これらのデータをかけ合わせることで、単なる顧客の数ではなく、顧客ごとの「価値の違い」を可視化することができます。データから導き出される「気づき=インサイト」に基づき、適切な施策を行うのです。
適切な施策を行うことで、顧客の満足度を高めてアップセル・クロスセルに繋げることができるのです。
セキュリティ対策
営業活動を行う際には、多くの機密情報や個人情報の管理が欠かせません。
企業はセキュリティに関して十分な注意を払う必要がありますが、専門家なしでセキュリティ対策を完璧に行うのは難しいです。
そこで、セキュリティ機能が充実した営業支援ツールを導入すると以下のようなメリットが得られます。
①「内部統制の強化」
セキュリティ機能が万全のツールを導入すると、アクセス制限や多重人称など情報にアクセスできる人を限定できます。
②「外出先でも利用できる」
セキュリティ機能の充実したシステムを使えば、安心して外出先でも利用できます。
そういったセキュリティ機能の充実した営業支援ツールは、オンプレミス型とクラウド型の2つに分けられます。
自社のサーバーにソフトウェアをインストールして導入するオンプレミス型の場合は、
自社サーバー管理で第三者の介入がないため、より強固なセキュリティを確保できるというメリットがあります。
しかし、デメリットとしては以下のような課題が挙げられます。
・企業が独自にセキュリティポリシーを実施する必要がある
・メンテナンスやセキュリティリスクの復旧にコストがかかる
・そもそも専門知識やスキルを持った人材を社内に置く必要がある
・サーバーの設置やカスタマイズの準備など導入までの期間も労力も要し、セキュリティコストがかかる
その一方で、クラウド型の営業支援ツールを導入した場合は以下のようなメリットが挙げられます。
・プロバイダが専門知識とスキルを活用してセキュリティ対策をしてくれる
・セキュリティ管理にかかっていたリソースを営業やマーケティングに割くことが出来る
近年ではクラウドシステムでも強固なセキュリティが構築されている製品が多く、利便性が高まっています。
よって、営業支援ツールによるセキュリティ対策はこれから注目されていくでしょう。
営業支援ツールのデメリットと運用失敗の原因
営業支援ツールのデメリットや、導入したものの運用が失敗してしまう理由としては以下の問題があります。
ツールの導入がゴールになってしまう
営業支援ルールはデータを入力して、分析して、改善してこそ営業活動の可視化と効率化に繋がります。
しかし、基本情報の入力や KPI の設定など、初期は慣れない作業が多いです。
そのためツールを生かしきれていない企業も多いのが現状です。
入力項目が多すぎて、業務が増えたと感じてしまう
営業支援ツールを導入するにあたって「情報の入力作業」による、正確なデータは欠かせません。正確なデータを収集することで適切な意思決定ができるのです。
そのため、顧客や商談内容などに関する情報を事前に打ち込むことが重要になります。
自由記述や任意項目の場所がある、情報の粒度がバラバラといった不正確なデータでは適切な意思決定には繋がりません。
よって、ただ情報を打ち込むのではなく、正確にデータ入力をする必要があります。
そのため、人によっては「業務が増えた」と感じてしまうのです。
データが蓄積されるまでに担当者が作業を諦めてしまうことがないように、必要性を理解してもらう必要があるでしょう。
データの分析ができるシステムがない
営業支援ツールは導入しただけでは、効果が実感できません。
営業支援ツールはあくまで「データを蓄積して見える化するツール」なので、売上向上や改善のためには、計測や特定に割く時間を最小化し、改善策の査定や実行に十分なリソースを割くことが大事です。
また、分析から仮説を立てて、実行するアクションは別で行う必要があります。
より多くの顧客がサービスを利用し、顧客のサービス利用までのスピードを早くするには何をするべきなのか、これを考えるツールとして営業支援ツールを利用しましょう。
IT コストの発生
理想的なデータプラットフォームの構築には膨大な金銭的コストがかかります。
複数のソースからバラバラな形式のデータを収集することで構造的な負が存在するのです。
できる対策としては、導入前に自社に必要な機能を洗い出しておいて、最もコストパフォーマンスが良いツールを選定することが大事です。
また、導入後には使いこなせるようになるまである程度時間がかかります。
ツールは使いこなせると便利ですが、自社の環境や社員のリテラシー・どのように浸透させるのかなどは事前に確認するべきです。
以下の資料では CRM 及びそのデータの実態について解説しています。
利用できていないデータ資産や営業組織の状況を改善するために、最大活用する最先端テクノロジーの概要と効用について紹介しておりますので、本記事と併せてご活用くださいませ。
無料ダウンロード:CRM データを最大活用する最先端テクノロジー – Accel by Magic Moment
営業支援ツールの効果を最大化させるためのポイント
ここまで、営業支援ツールのデメリットを紹介してきましたが、
「デメリットを解決するためには」そして、「さらに営業支援ツールの効果を最大化させるためには」、どのようにするべきでしょうか。
導入する目的と課題を明確にする
先ほど紹介したように導入にはデメリットもあるのでツール利用者に必要性を理解してもらう必要があります。
そのためには導入する目的と課題を明確にします。
例えば、ツールを導入することで何を解決したいのか、どのような成果を上げたいのか、そのためには何を改善すべきなのか、などを具体的に共有することが大事です。
自社にあったツールを選定する(費用対効果)
ツールを導入する時点で IT コストがかかるため、その中でも自社にあっていて、最もコストパフォーマンスが高いものを選ぶことが鍵となります。
IT ツールの導入に慣れていない、または IT ツール担当の部署がない企業は、カスタマーサービスが充実したツールを選定することが望ましいです。
チャットやメールのお問合せだけでなく、電話窓口や講座があるツールを選ぶと良いでしょう。
また、自社にあったデザインや操作性を持っているかは業務ストレスにも関わるので、トライアルなどで試すことも、自社にあったツールを選ぶポイントです。
サポート体制の整備
ツールはただ導入するだけではなく、利用者が使いこなせるようになって定着させることで、さらに導入の魅力が高まります。
社員内での定着に向けて、導入後の定期的な研修やサポート体制を充実させることや、営業マネージャーが導入したツールを使いこなせるようにしておくことが大事です。
そのようにすることで、研究期間ではない場合でも、ちょっとした質問に答えられるため、定着がスムーズになります。
SEP を導入する
IT ツールの利活用を推進する企業が増えてきたことで、「古いシステムが業務効率化のボトルネックになっている」・「人力によるデータ移行作業が必要になっている」・「データを入力してもらえない」といった問題が顕在化しています。
SFA / CRM を導入している企業の約8割が「定着している」と言いますが、実際に売上拡大や顧客増加といった成果には結びついていないのです。
そこで、SEP という営業支援ツール が注目されています。
SEP
SEP とは「Sales Engagement Platform」の頭文字の略語で、日本語で「営業支援システム」のことです。
CRM や営業データを活用し、AI が顧客への最適なアプローチを自動で分析・提案するセールステックのことです。
SEP には電子メール、電話、SNS といったコミュニケーションツールが含まれており、販売者が全ての作業を一箇所で簡単に行うことができます。
また、ネクストアクションを促すことで、営業担当者にコア業務へ集中を促します。
MA /CRM /SFA と大きく異なる部分は、SEP が特に販売者と見込み顧客のエンゲージメントを促進させることに特化したツールであることです。
SEP は販売サイクル全体を通じて構造化された(場合によっては、自動化された)リズムで戦略を実行します。
メリットとしては、以下の点が挙げられます。
まず、関連性のあるメッセージやパーソナライズされたメッセージの拡張をすることで、
見込み顧客や顧客とのエンゲージメントを適切かつ効率的に行うことができることです。
また、洞察力に富んだ分析を提供することができます。
チームは体系化された販売プロセスを使用し、結果を簡単に記録できるため、継続的な改善に役立つ優れたデータが得られます。
さらに、SEP は AI によって顧客への最適なアプローチを自動で分析・提案します。
「どのくらいのリズムの進捗が最も効果的か」「どの担当者が最終的な成果を生み出すのに優れているのか」「顧客に連絡するのに最適な曜日」などを表示できます。
そのため、コーチングやプロセスの継続的な更新と改善に効果的です。
SEP の具体的な機能は以下の通りです。
①自動メール、メールのスケジュール設定
1対1と1対多の両方のメールを送信できる機能により、パーソナライズ化されたメッセージを適切なタイミングで送信します。
②見込み顧客獲得コンテンツを24時間365日利用できる
購入過程の適切なタイミングで顧客に付加価値のある情報を提供します。
③営業活動とマーケティング活動を結びつけるレポート
営業チームは時間を節約して、販売サイクルのどの段階でも、最も生産的な計画を特定できます。
④アクティビティやアクションを自動的にトリガーする
アクティビティやアクションを自動的にトリガーすることで、管理時間を削減しながら、より良い顧客体験を提供する
⑤営業担当者は単一のインターフェイスを利用して、顧客とコミュニケーションが取れる
⑥アカウントまたはペルソナに基づいた複数のフォローアッププランによって、営業をより効率的に向上させる
⑦カスタマイズされたベストプラクティスのリズムを利用して、営業チームが最適な営業活動をできる
SEP の市場規模は、日々成長が進んでおり、Fact.MR によると2)この市場は、2022年に74億ドルと評価され、2032年には300億ドル近くになると予測されています。
さらに、営業支援ツールの分野は今後10年間で急成長すると予想されており、
利用できるソリューションはますます増えていく予想ですが、日本で唯一の SEP はMagic Moment Playbookです。
Magic Moment Playbook
Magic Moment Playbook には、以下のような機能があります。
①成果に繋がるヒアリング項目や合意項目を誰もが実践可能なフレームに落とし込む
Magic Moment Playbook は、成果に繋がるヒアリング項目や合意項目を誰もが実施可能なフレームに落とし込むことができます。
全員が一定のフレームで商談を繰り返すことができるため、効果的にデータを蓄積でき、商談の精度がさらに向上します。
項目は商材や顧客属性によって変更が可能であるため、商談をさらにパーソナライズ化されたものにすることが期待できます。
②インサイドセールスに欠かせないコミュニケーションの自動化
インサイドセールスに欠かせないメールやお礼などのコミュニケーション作業全般を、システムが担うことで、作業コストを大幅に削減できます。
自動化により生み出された時間を使って、営業の成果を左右する商談準備や提案に集中できることに加えて、タスクの抜け漏れや機会損出の防止を図れます。
③成否要因をリアルタイムで一覧化
営業成果だけでなく、売上への貢献度やアポイントの創出、受注率、リードタイムなどのボトルネックの確認ができます。
リアルタイムで一覧化できるため、マーケティングやフィールドセールスとの情報共有が容易になり、従来は膨大な時間がかかっていたボトルネックの分析コストを大幅に削減できます。
④営業の成否を分ける合意事項を特定
営業組織のメンバーがそれぞれ成果に繋がる行動をどれだけできているのかを相対的に把握し、各メンバーのスキルや成果のばらつきを特定できます。
また、トップの営業担当者の行動や進捗をもとに、必須にするべきヒアリング項目の選定などができるため、効果的に組織全体の商談の質を改善します。
上記の機能より、Magic Moment Playbook は営業活動量を圧倒的に増やし、全ての営業活動から優れた顧客体験を生み出すことに貢献しています。
実際に、凸版印刷株式会社様、セイコーソリューション株式会社様など、多くの企業様に導入していただいております。(導入事例 – Engagement Academy)
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《引用箇所》
- 株式会社矢野経済研究所, ERP及びCRM・SFAにおけるクラウド基盤利用状況の法人アンケート調査を実施(2022年), (更新2023-03),https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/3213?src=cloud-sfa,(参照 2023-07-28)
- Fact Mr. ,Sales Engagement Software Market, https://www.factmr.com/report/sales-engagement-software-market, (参照 2023-07-28)
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