インバウンドでリードを倍にするオウンドメディア運営の指南
近年、オウンドメディアや自社ブログなどを通じて読者にとって価値のある情報を配信し、顧客を獲得するコンテンツマーケティングを実施する企業は増えてきています。特にオウンドメディア・ブログなどは、時間はかかるものの低コストで始められる上に、集客効率が高く、オンライン上の資産として半永久的に保存できることから導入するメリットは高いといえます。しかし、ただコンテンツ記事を揃えて定期的に配信していけば成功するという訳ではありません。今回は、メディア運営に適切な手順とノウハウを説明していきたいと思います。
コンセプトを設計する
ます最初にオウンドメディア全体のコンセプトを設計しましょう。
以下の質問に答えられるようにしましょう
1.なぜオウンドメディアを立ち上げるのか?
オウンドメディアを立ち上げる目的を明確にしておきましょう。”自社サービスの認知拡大”、”インバウンドでの集客”、”既存顧客のロイヤリティ向上”、”自社ブランドの向上”など様々ですが、目的に応じて用意するコンテンツも変わってくるので、曖昧にならないように注意しましょう。
2.ターゲット(ペルソナ)は誰なのか?
誰が読者層になるのか、年齢、性別、職業、ライフスタイルなどを厳密に想定して設定しておく必要があります。また、読者が好むデザインや文体などを積極的にメディアに反映させていくことが大切です。
3.彼らが欲しい情報は何か?
こちらが配信したい情報を一方通行で流すのではなく、ペルソナが興味・関心を持ってくれるようなコンテンツを用意しましょう。自社の PR ばかりを強調したコンテンツばかりで、読者を退屈にさせてしまう恐れがあります。また、読者が心地よく読むことのできる文章量や更新頻度を設定することも大切です。ベンチマークとなるメディアを見つけ、1記事あたりの文字数・月間記事更新数、活用している SNS、サイト構成など、ベストプラクティスを研究して効率的にオウンドメディアを立ち上げましょう。
コンテンツ記事を用意する
量の確保
記事を書くのに社内に十分なリソースがあればいいですが、無い場合はクラウドワークスやランサーズといったクラウドソーシングサービスを利用してライターへ外注することをお勧めします。外注をスムーズに行うには、記事の書き方テンプレートや納期条件の定められた依頼書を予め作成すること、ライターとのコミュニケーションチャネルを確立するなどして納品までの流れを設計しておくことが重要です。
質の確保
複数のライターから記事を収集するときは、質にばらつきが出てしまいがです。質を確保するためには、インプットのための資料提供はもちろんのこと、記事の完成度をチェックする編集者や CMS (コンテンツ管理システム)を導入しましょう。また、文章構成、トーン&マナー、SEO キーワード対策は統一的な基準を設け、事前説明として予めライターに伝えておくことが重要です。
文章構成
文章構成の”型”を設定して、読者が記事を読みやすいようにしましょう。
以下、文章構成のフレームワーク例です。
PREP の法則
- Point(導入結論) 〇〇に関しての結論は〇〇
- Reason(理由) なぜならば△△だから
- Example(具体例) 具体的には◇◇
- Point(最終結論) よって〇〇の結論は〇〇
PASONA の法則
- Problem (問題提起) 〇〇で困ってませんか?
- Agitation(問題をさらに煽る) △△で嫌になりますよね
- Solution(解決策提示と証拠)その問題は〇〇で解決できます。理由は△△です。
- Narrow down(緊急、絞り込み)〇〇をするならキャンペーン期間の今しかない。
- Action(行動)さあ〇〇を購入しましょう。見積もりは△△で。
QUEST の法則
- Qualify(絞り込む) 〇〇なことありませんか?
- Understand(理解を示し共感を得る) 私も〇〇でした。
- Educate(教育) △△というものがあります。
- Stimulate(刺激を与え興奮させる) △△すればこうなります。
- Transition(行動を促す) さあ期間限定で△△を利用しましょう。
トーン&マナー
字体、語尾や表現などは統一する必要があります。
SEO 対策
ネットユーザーが検索した時に自社のコンテンツ記事が上位にくるように対策する必要があります。そのためには、”そこそこニッチだがボリュームがあり、競合の少ないもの”をキーワードとして選定すること、記事の量を揃えること、頻繁に記事を更新することが重要です。
参考ツール
Googleのキーワードプランナー
goodkeyword
検索予測ツールaramakijake.jp
まとめ
オウンドメディアを立ち上げる際は、まずコンセプトを決めたうえで、記事の量と質両方を揃えられる体制を整えることが重要です。また単純に PV 数を獲得することを目標にするのではなく、目標リード数やコンバージョンレート目標、また獲得 ROI 目標を設定するなど、ビジネスの成長に向けて本質的な KPI を定めて運営していく事が大切です。
また、リード獲得に偏った施策だとリード数はあるのに成約に繋がらず ROI が上がらないという課題が発生してしまいます。インバウンドマーケティングのゴールはリード獲得ではありません。オウンドメディアを起点にいかに収益に繋げるかが重要となってきます。そのためにも、リード獲得だけでなくそこから収益を最大化するためのリードナーチャリングを是非取り入れてみてはどうでしょうか?リードナーチャリングについては『限られたリードから最大の収益を引き出す「リードナーチャリング」』で詳しく解説していますので、是非あわせてご参照ください。
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