BtoB SaaS の経営者が活用する「BI ツール4選」を徹底比較
BtoB SaaS の経営者は、ビジネスの課題をどのように分析しているのでしょうか。また、近年注目を浴びているビジネスインテリジェンスツール(BI ツール)とは何なのでしょうか。
この記事では、BI ツールの基本的な考え方や、BtoB SaaS に適したおすすめ BI ツールの特徴・機能を学ぶことができます。
目次
なぜ BtoB SaaS の意思決定は難しいのか?
BtoB SaaS ビジネスの経営者は、とても複雑な意思決定を求められています。
サブスクリプションビジネスを行う組織には、マーケティング・セールスだけでなく、カスタマーサクセスも存在しています。意思決定者は3つの部門からレポートを受け取り、それらを見比べながら、最も収益に影響を及ぼす課題はどこにあるのか、その解決策は何かを考えなければなりません。これには部門を横断した高度な知見を求められます。
その結果、以下のような悩みを抱える方も少なくありません。
- どこから手を打てばいいのかわからない
- 顧客の解約に歯止めが効かない
- 投資をしても売上に影響が出ない
- コストが増えている原因がわからない
いつ大資本をもとに競合企業が参入してくるかわからない今日の市場環境において、上記のような課題を放置したままにしてしまうと、限りあるリソースを活かすことができず、収益機会を逃してしまうかもしれません。
また、マーケティング施策や架電・商談・問い合わせ対応など、幅広いデータを取得・可視化することができなければ、ビジネスの再現性を作ることができないため、スタートアップの場合は資金調達の失敗を招く恐れもあります。
そこで、自社のビジネスの状態を可視化し、課題を特定するために「BI ツール」を導入する BtoB SaaS 企業が増えています。
BI ツールとは?
BI ツールとは、ビジネスに関わるさまざまなデータを収集・統合・可視化することで、効率的な意思決定をサポートするツールです。
BI ツールの主な機能には、このようなものがあります。
- レポート作成機能
- 多次元分析機能(OLAP 分析機能)
- ダッシュボード機能
また正しく使いこなすことで、以下のような効果を得ることができます。
- ビジネスの課題を特定できる
- 顧客の理解を深められる
- データに基づいて打ち手を考えられる
- 各部門の KPI を達成できる
BI ツールを徹底比較
では BtoB SaaS の経営者が活用している「BI ツール」を4つ紹介します。
Looker Studio (旧 Google Data Portal) 1)
おすすめ度 ★☆☆
開発元
メリット
- 無償で利用可能
- Google アナリティクス等の Google サービスと簡単に連携可能
- 慣れ親しんだ UI で操作可能
デメリット
- テンプレートが少なく、ゼロから作成する必要あり
- 複数データの統合・計算に向いていない
- モバイル表示に対応していない
価格
- 無料
導入企業
- 非公開
https://datastudio.google.com/
MotionBoard (モーションボード)
おすすめ度 ★★☆
開発元
- ウイングアーク1st 株式会社
メリット
- Excel に対応
- オンプレミス/クラウドの両方で利用可能
- 地図上にデータを表示可能
デメリット
- ダッシュボード構築のために SQL 等の知識が必要
- ユーザー単位の課金のため全社に展開しづらい
- 「Dr.Sum」も導入しなければ効果が見えづらい
価格
- 月額 15,000円(10ユーザー)〜
- 別途初期費用あり
導入企業
- クラウドワークス 等
https://www.wingarc.com/product/motionboard/
Tableau (タブロー)
おすすめ度 ★★☆
開発元
- Tableau Software
メリット
- とても自由度が高い
- ダッシュボードの WEB 埋め込み可能
- 多様なデータツールと連携可能
デメリット
- ダッシュボード構築のために SQL 等の知識が必要
- データの読み込みに時間がかかる
- 日本語化されていない資料が多い
価格
- 月額 1,800円(1ユーザー)〜
- 別途初期費用あり
導入企業
- Dropbox 等
https://www.tableau.com/ja-jp/products/cloud-bi
BI ツールで成果を生み出すポイント
BI ツールでビジネスを伸ばすためには、2つのポイントがあります。
データ連携
MA ツールや CRM ツール・SFA ツールと連携することによって、データ移行の手間を省くことができるだけでなく、ビジネスプロセスのどこに課題や成功要因があるのか、特定しやすくなります。
ただし BI ツールとデータ連携を行っても、そもそもセールス担当者が入力するデータが不正確であったり、ウェブサイト上の行動データを正しく取得できていなかった場合、当然可視化されるデータは不正確なものになります。正しくデータが取得できているか、事前に確認することは欠かせません。
具体的な取り組みへの落としこみ
BtoB SaaS にとって重要な経営指標を可視化できても、以下のような課題を抱える経営者も少なくありません。
- 数値がどんな意味を持っているかわからない
- どんな施策をどれだけ打てば数値が改善できるのか見当がつかない
その結果、効果的ではない施策に落とし込んでしまい、従業員の努力が無駄になってしまうこともあるでしょう。それもそのはず、BtoB SaaS はまだまだ新しい領域であり、知見を豊富に持っている企業の方が少ないのです。
さいごに
サブスクリプションビジネスを成長させるためには、BI ツールを用いてデータ分析を行うことが効果的です。
しかし、実は BI ツールの導入には「驚異の真実」があることをご存知でしょうか?
- まだ BI ツールの導入を検討段階の方
- BI ツールで成果が出ないことに悩んでいる方
上記のような方は、ぜひ次の資料をご覧いただいてみてはいかがでしょうか。
【目次】
- サブスクリプションビジネスの基本的な考え方
- 顧客中心の意思決定を行う方法
- ビジネスインテリジェンスツール(BI)を導入する前に知っておくべき驚異の事実
- サブスクリプションビジネスを成長させるデータ分析の3つのポイント
Accel の記事や、セミナーの告知、公開したホワイトペーパーなど、サブスクリプションビジネスの成功に役立つ情報を定期的にお届けします。