在宅勤務のインサイドセールスが陥る3つの罠

要約SUMMARY
  • 「優秀な人材の確保」「柔軟な働き方の推奨」「The Modelの注目」の3点から在宅勤務のインサイドセールスが求められます
  • 一方、陥りやすい課題としては「営業活動状況の管理・評価」「情報共有・セキュリティ」「コミュニケーション」の3点が挙げられます
  • 本記事では、ニーズが高まっているインサイドセールスについて、在宅でも成果を出すために必要な4つのポイントを解説します

働き方改革が推奨され始め、働き方が多様化してきており、その中でも在宅勤務のインサイドセールスの雇用に力を入れている企業も多いのではないでしょうか。

在宅勤務のインサイドセールスの雇用によって、企業・従業員の双方にさまざまなメリットがありますが、もちろんデメリットもあります。今回は、陥りやすい問題とその解決策を紹介していきます。

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在宅勤務のインサイドセールスが求められる背景

近年、働き方が見直されリモートワーク、テレワークが推奨され始めています。このような時代背景もあり、在宅勤務のインサイドセールスも徐々に増えてきています。インサイドセールスとしての雇用が増えてきている具体的な要因をここでは3つにまとめて紹介します。

優秀な人材の確保

会社を退職する、転職する際の理由として、結婚や出産などのライフイベントやそれに伴う引っ越しなど物理的に勤めることが難しいという方も多くいます。

在宅勤務やテレワークを推奨し、Web 会議を繋いだり、オンラインでの商談ツールを利用したりすることでフルリモートも選択の一つとし、何不自由なく働ける環境を作れれば、退職等をするリスクを減らすこともできます。このように優秀な人材を確保するということが要因の1つとなっています。 

柔軟な働き方の推奨

働き方改革の促進もあり、毎日出社し、勤務するという今までの働き方が見直されてきています。職種によって差があるものの、社員の状況に応じて柔軟な働き方を許容することで、ブランディング向上に繋がることから、積極的に導入している企業も増えてきています。

また、在宅勤務ができると住む地域も問われないため、地方にいる方でも働くことができ、会社としては、地方創生の足掛かりやその地域への営業範囲拡大の一歩目とすることもできることも理由の一つです。

The Model の注目

昨今の流れからオンラインでの商談も増えてきており、内勤営業が注目されてきています。
その中で、The Model のような分業型の営業プロセスが注目されており、各社インサイドセールスの立ち上げに取り組んでいます。
上述の働き方の柔軟性や在宅との相性の良さから、個人・法人の双方からインサイドセールスの需要が高まっています。

新しい営業職(インサイドセールス・カスタマーサクセス)の求人数は3年間で12倍に増加していることから、雇用が増えてることが言えるでしょう。1)

図1:新しい営業職(インサイドセールス・カスタマーサクセス)の求人数の推移( PR TIMES 『転職サービス「doda」、「第3回”新しい時代に求められる営業職”に関する調査」を実施「インサイドセールス」「カスタマーサクセス」職のテレワークが可能な求人は3年間で約4倍に上昇』よりMagic Moment作成)1)

在宅勤務のインサイドセールスが抱える3つの課題

在宅勤務を促進する会社が増え、インサイドセールスとして在宅勤務をする人も増えてきている中で、課題も多く出てきます。ここでは、どのような課題が出てくるのか、3つにわけて紹介していきます。このような状況にならないような対策も後程紹介するので、参考にしてみてください。

1.インサイドセールスとしての営業活動状況の管理・評価

在宅勤務の場合、勤務時間も曖昧になり、オフィス勤務と比べてマネジメントが難しくなります。

そして、周りの目がないことからインサイドセールスとして必要な業務である架電・メールなどによる営業活動を疎かにしていてもわからないという課題もあります。従来の管理、評価の仕方をしている企業であれば、管理や評価の方法も課題となってくるでしょう。

2. 情報共有・セキュリティ

従来の情報共有・管理などを含むセキュリティ面は、社内 LAN など内部のネットワークだけで管理されていました。しかし、在宅勤務となるとインターネット経由での通信が必要となり、情報の管理をする難易度も高まります。

また、自宅や近くのカフェなどで仕事をする可能性もあるため、情報漏えいなどのリスクが高まります。外でパソコンを使う際にはのぞき見防止シートを付けるなど新しいルールを作る方法もありますが、そのルールが守られているかを管理することも課題となってきます。

3.コミュニケーション

営業戦略を組織に浸透させる際、オフィス勤務であればホワイトボードなどを活用しながらミーティングをすることができます。しかし、在宅勤務では電話・ビデオ会議によるコミュニケーションが求められるため、効率的な営業を行うことができなくなる可能性があります。

インサイドセールスとして在宅勤務をするために必要なこと

ここまで、在宅勤務を推奨する上での課題となることを紹介しましたが、問題なく働くためにはどのようなことが必要なのでしょうか。ここでは、問題が起きず、多くの人が働きやすい環境を作るために重要なこと、必要なことを4つに分けて紹介していきます。

在宅勤務でもワークタイム、コアタイムを決める

同じ場で働いていなく、お互いに仕事をしている姿を見ることが難しいからこそ、ワークタイムやコアタイムを設定し、同じ時間に働くことが重要です。同じ場にいなくとも同じ時間に全員オンラインになっている、いつでも相談できる環境などがあれば、物理的に離れていても会社、チームとしての一体感を生み出すことができ、上司も進捗状況や勤務状況を管理しやすくなります。

そのため、離れていても、ワークタイムやコアタイムを決めておくことをおすすめします。

インサイドセールスの評価やルールを明確化する

勤務時間で評価しにくいからこそ、評価のルールを明確にするとよいでしょう。従来の出勤をすることではなく、その日の成果を評価の基準にすることで、だらだらと働いたり、サボったりすることを減らすことができるでしょう。

その上で、各業務へかける時間が少ないことが高評価につながるという風土まで作ることができれば、業務時間を管理する手間も省けます。成果主義にすることにより、個々の成長を促すことにも繋がり、会社としての成長も期待できます。

セキュリティ管理などにはツール等を用いる

セキュリティや情報を管理することが容易ではなくなり、自社で完結することが難しくなるからこそ、セキュリティがしっかりしているサービス、ツールを積極的に使うことをおすすめします。
例えば、オンラインの会議ツールの Zoom を用いることで、会議が暗号化されるため、内容が外に漏れてしまうこともありません。このように、在宅勤務を含むテレワークに適したツールは様々あり、それぞれのサービスのセキュリティはとても強固になっています。

セキュリティを含め自社内で完結できない時代になってきたからこそ、他社サービス、ツールを積極的に用いましょう。

コミュニケーションではツールを有効活用する

Slack などのコミュニケーションツールや GSuite などのグループウェア、SFA/CRM による営業活動の見える化を行って、コミュニケーションの促進しましょう。ただし、コミュニケーションコストが肥大化することを避けるために、できるだけテキスト入力などの必要なくコミュニケーションが行える仕組みを整えることが重要でしょう。

課題解決には営業ツールを活用しよう

今回は、在宅勤務のインサイドセールスをする上で課題となる問題そして解決策などを紹介してきました。新しい働き方を始める際には、実際に働く側も管理する側も手探りになる部分が多くなりやすいため、コミュニケーションを大事にすることをおすすめします。

また、3つ取り上げて紹介しましたが、より業務効率を上げるため、より成果を出すためには、営業におすすめのツールを利用するとよいです。とはいえ、ネットで調べると数多くのツールが出てきて何を使えばよいのかわからなくなってしまうかもしれません。

別記事にて、「営業組織のテレワーク導入を成功させる方法とおすすめツール」を紹介しているため、参考にしてみてください。

《引用文献》

1)パーソナルキャリア株式会社. 『転職サービス「doda」、「第3回”新しい時代に求められる営業職”に関する調査」を実施「インサイドセールス」「カスタマーサクセス」職のテレワークが可能な求人は3年間で約4倍に上昇』. 2022-02. https://www.persol-career.co.jp/pressroom/news/research/2022/20220224_02/, (参照 2020-04-01)