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Salesforce と API 連携できる業務効率化ツール10選

公開日: 2021/06/25著者: 大樫 もも

この記事の要約

文字数: 6,390 |読了時間: 約8
  • 近年では多くの SaaS が提供されており、特に CRM 領域では Salesforce が圧倒的
  • そんな Salesforce も弱点があり、 API 連携できる SaaS ツールで補完されている
  • 一方でツール導入にはツール最適化が必要であり、段階的に進める必要がある
  • 特にツール最適化の問題が大きい US では、新たに Sales Engagement Technology (SET) という仕組みが誕生し、ツール最適化の問題をカバーされている

最近では、お客様はインターネットを使って多くの情報を得てから購買検討に入ります。 営業に相談したタイミングでは、既に比較検討が終わっているということも多いでしょう。

そんな中で、各社は顧客情報を活用して顧客を離さないようにと Salesforce をはじめとした CRM のニーズも高まってきました。また、Salesforce と他サービスを API で連携することで、業務効率化や成果最大化に成功した企業様も多いです。

本記事では、CRM の中でも圧倒的なシェアを誇る Salesforce と API 連携できる業務効率化ツール10選をご紹介します。Salesforce と API 連携することで更なる活用促進や、業務効率化を通じた成果最大化にぜひ本記事をご活用ください。

また弊社 Magic Moment では,マネジメントのためにデータを記録する”箱”としての CRM とは異なり、営業担当者の方が成果を出すための行動を支援するツールとして「Magic Moment Playbook」というセールスオペレーションクラウドを提供しています。詳細はこちらの記事をご利用ください。

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CRM / SFA を導入しており、さらなるデータ活用に努めたい方には以下の資料もおすすめです。

→ダウンロード: Salesforce のデータを最大活用する最先端テクノロジー

国内 No.1シェアを誇る Salesforce

CRM のツールとしては、 Salesforce が他社の5倍という圧倒的なシェアを得ています。

Salesforce は、営業だけでなく、マーケティング、カスタマーサクセス等、幅広い業務に特化した機能をワンプラットフォームで利用できる仕組みです。

そのため、 Salesforce があれば大半の業務領域がカバーできますが、実際には多くの企業が複数の SaaS を API 連携させながら併用しています。

国内企業だと、平均8.7個の SaaS を利用しているとアンケート結果が出ており、一番多い企業だと99個もの SaaS を利用しているといいます。

特に、コロナウィルスの影響を受けてからの SaaS 利用は60%増加となっております。

多くの企業で多数の SaaS 利用があることがわかりましたが、 Salesforce ユーザーでは、どんな領域で、どのように  SaaS が使われているでしょうか。

今回は、その全体像から代表的なツールまで、ご紹介していきます。

Salesforce と API 連携する SaaS ツールの全体像

Salesforce がバリューチェーン全体をカバーした場合でも、どうしても対応し切れない領域が発生します。

そのよう場合にも多くの API 連携可能なツールがあり、それぞれのソリューションでカバーすることが可能です。

それでは、このような各ジャンルでは、どういった特徴があるでしょうか。

早速、Salesforce に API 連携できる代表的な SaaS システムを整理します。

ジャンルとして、10種類があります。

Salesforce と API 連携できる SaaS ツールの種類

Marketing Automation( MA )

コミュニケーションツール

営業支援ソリューション

Customer Service Platform

社内コミュニケーションツール

オフィススイートツール

電子署名ツール

Business Intelligence ( BI ) Tools

会計・決済管理ツール

契約・請求管理系ツール

SalesforceとAPI連携できるSaaSツールは幅広い

これらの各領域について見ていくと、マーケティングから、営業・カスタマーサポート・バックオフィス・マネジメントなど幅広い領域がカバーされている点がわかります。

また、それぞれのツールにおける導入/運用のポイントや、失敗例も共通点が多いことがわかりますね。

それでは、それぞれのジャンルではどんなものが採用されているのでしょうか。

Salesforce と API 連携できる業務効率化ツールで代表的なもの全部で10選をご紹介します。

Salesforce と API 連携できる業務効率化ツール10選

それでは、それぞれのツールについて、簡単にご紹介します。

1.MA (Marketing Automation): Marketo 

2014年にマルケト社が創業されると共に提供開始した MA ツールの代表格が Marketo です。

現在は Adobe 社が買収しております。

主な導入企業は村田製作所や、さくらインターネット社があります。

Salesforce 社が買収し提供している MA 「 Pardot 」と競合になる領域ですが、 Pardot よりもよりマーケター向けで多機能なソリューションという位置付けで差別化を図り、多く利用されている代表的な MA ツールといえます。

2.コミュニケーションツール: twillio 

twillio は2008年創業の企業でコンタクトセンターにおけるコミュニケーションツールの代表的な SaaS ソリューションです。

Salesforce Service Cloud で chat bot 等を提供する機能はありますが、それらを補完するような導入方法となることが多い領域です。

代表的な導入企業は、テラスカイ社や KDDI 社などが、パートナーとしても稼働されつつ事例企業としても有名です。

3.営業支援ソリューション:  

Magic Moment Playbook は2021年1月にローンチした新しいサービスです。

Salesforce のコア領域である CRM をさらに進化させた仕組みといえる、革新的なサービスです。

主な導入企業としては、ヌーラボや LINE が有名な事例となっています。

4.Customer Service Platform : Gainsight 

Gainsight 社は2013年から「カスタマーサクセス」をテーマに活動を続け、現在は同ジャンルで世界シェアトップの企業となっています。

Adobe や GE などの IT 企業を中心に幅広く利用されているソリューションです。

5.社内コミュニケーションツール: Slack 

Slack は統合型の社内コラボレーションツールで、 Salesforce を初め多くの SaaSソリューションと連携でき、ハブ的な位置付けを狙っているツールです。

InTuiTやFOXを初め多くの企業に採用されており、無料版も含めると数え切れないほどのユーザーを抱えています。

6.オフィススイートツール: Google Workspace 

こちらはほとんどの方がご存知かもしれませんね。

旧 Google Suite が新しくなったソリューションで、2012年に提供開始しています。

Google Workspace となってから、コラボレーション関連を初め多数の機能が拡充されています。

7.電子署名ツール: DocuSign 

2003年から提供開始している電子署名ツールにおけるパイオニア企業が DocuSign です。

専攻したソリューションであるだけに、システム連携などもしっかり確立されていて、導入のハードルは低いといえます。

三井物産、パソナ、 NEC など契約書が特に必要とされる業種では積極的に導入が進んでいます。

8.Business Intelligence  (BI) Tools : tableau 

2003年に創業し提供開始された tableau ですが、現在は Salesforce が買収し傘下になっています。

買収前は何度も競合していた2社ですが、Salesforce による買収後は、より一層連携しやすくなってきています。

Salesforce がもともと持っていた BI サービスとの棲み分けも綺麗に行われているようです。

ヤフーやサイバーエージェントが事例となっています。

9.会計・決済管理ツール: freee 

2012年より創業・サービス提供をされている freee は、中小企業を中心に採用が広がっており、会計領域の代表的 SaaS ソリューションとなっています。

ラクスルや GMO など有名企業が事例として上がっています。

また、同社は Salesforce 事例企業としても有名で、 Salesforce のビジネスモデルを積極的に取り入れている会社でもあります。

10.契約・請求管理系ツール: Zuora 

2007年より提供開始している Zuora は、サブスクリプションビジネスにおける契約・請求管理では唯一と言っていい代表的な管理ツールです。

サブスクリプションビジネスの契約管理は、とても複雑で一般的な仕組みだとなかなか管理し切れない領域でした。

それを早い段階からサービス提供していたこともあり、Zuora 社は急成長を遂げています。

業務効率化ツール導入の注意点

10個挙げた各ジャンルにおいて、とても魅力的なサービスが各領域で揃っていることがわかりました。

一方でこうしたツールを導入する際に、注意すべき点は共通するものがあり、どのジャンルでもそれなりに気を使っていく必要があります。

それでは、どんな点を注意すればいいのか、次に解説します。

ツール最適化の必要性

特に共通して注意が必要な点は、以下の3点です。

①既存システムの老朽化

特に日本企業で多く見られますが、自社の最適なシステムを追求するあまり、どんどん開発をしていって、リプレースが難しくなっている場合があります。

そうしたシステムは、最新のソリューションを実装しにくくなるだけでなく、新たに導入したソリューションとの連携が難しかったり、追加開発が必要になったりと、障害になることが多いものです。

こうした仕組みは、どこかのタイミングで思い切って切り離す必要があります。

②部門間のツール連携(API 連携)が非効率

企業によっては、部門で独自に入れてしまっているツールがあり、会社として管理できていないことがあります。

導入後にこうしたツールの存在に気付いたりすると、システム連携の段取りも組めず、運用でカバーする羽目になり、結果として生産性を下げます。

こうした管理外となっているツールをうまく統制する必要があります。

③現場でツールの利用が定着しない

あらゆるツールでいえることですが、導入後運用に乗るかどうかは大きな問題です。

業務基盤ではこのハードルを超えられず、利用をやめてしまうツールもたくさんあるものです。

こうした問題に、各 SaaS 企業はサポート体制を作るようになってきました。

例えば Salesforce ではカスタマーサクセス部門を立ち上げて、運用に載せるまでの支援をする専門部隊を有しています。

ツール最適化を進めていくことが重要

このような課題に対応するために、ツールの最適化を進めていくことが特に重要といえます。

ツールの最適化とは、各部門が業務に用いるツールを活用し、作業効率化や情報連携による生産性の向上を実現することを目的として行う取り組みです。

ここまで説明してきた通り、各社では既存システムが複雑化してしまったため、新い取り組みをするために、システム改修や連携などで追加コストを払わなければ、成果を出しにくくなっています。

具体的には、以下の資料のような構造となっています。

また、運用にのせるためのコンサル費用などもかかってしまうこともあります。

試算では100人の営業組織でツールの最適化に取り組まなければ、年に約2億円かかるという試算も出ているほど大きな問題といえます。

それではツールの最適化を進めるためのステップについても、簡単に触れておきます。

ツール最適化のステップ

設計:目的とステークホルダーの明確化導入:目的に沿ったデータ移行や統合活用:利用促進と効果測定

こちらのステップは、上記資料を参照ください。

このステップはあくまでも大枠であり、企業によって手順は大きく変わってきます。

こうした取り組みは、プロジェクト体制を組んで会社として進める必要があり、経営陣のコミットメント、現場の協力体制、システム管理者のサポートが長期間にわたり必要となります。

US で先行して取り組まれているツール最適化を支える事例

こうした中 US では、ツール内に蓄積したデータを活用する新たなテクノロジーが誕生しており、ツールの最適化を支援する例として注目されています。

ツール先進国の米国では1社あたりのツール導入数も圧倒的に多く、日本以上にツール/データ連携の課題が顕在化しており、ツール最適化は喫緊の課題でした。

そんな中で、 Sales Engagement Technology  (SET) という仕組みが誕生し、 CRM や MA をはじめ、各システムの統合をシームレスに実現する取り組みとして一般化しています。

このように、日本ではようやく CRM が普及してきた段階ですが、US の先進企業は、 MA / CRM に加え、SET を活用しているのが既に当たり前となっているのです。

まとめ

今回は Salesforce と API 連携できるツール10選の紹介を通じて、現在の SaaS で代表的な領域から、どのツールでも共通して起きている問題点、およびその解消法の一つとして Sales Engagement Technology (SET)が US では誕生し一般化しつつある点までご紹介しました。

まとめると以下のような内容です。

近年では多くの SaaS が提供されており、特に CRM 領域では Salesforce が圧倒的そんな Salesforce も弱点があり、API 連携できる SaaS ツールで補完されている一方でツール導入にはツール最適化が必要であり、段階的に進める必要がある特にツール最適化の問題が大きい US では、新たに Sales Engagement Technology (SET)という仕組みが誕生し、ツール最適化の問題をカバーされている

こうした新しい考え方は、すぐに日本でも必要な考え方となってきます。

先行して Sales Engagement Technology (SET)を取り入れていくことで、IT 戦略において他社よりも抜きに出ることでビジネスにおける競争優位を勝ち取りましょう。

また、日本でも SET の活用が始まっており、弊社が提供している「Magic Moment Playbook」が地方企業から大手企業まで幅広く導入されています。(導入事例

Magic Moment Playbook の機能についての詳しい情報は こちらの記事「営業改革を実行するための主要機能」 をご覧ください。

Magic Moment Playbook サービスサイト:https://lp.magicmoment.jp/magic-moment-playbook 資料請求:https://lp.magicmoment.jp/customer-success-bpo-document 導入事例:https://www.magicmoment.jp/academy/category/case/