【2021年版】 マーケティングオートメーション (MA)を徹底比較
- マーケティングオートメーション(MA)とは、企業が日々行うマーケティング活動において、獲得した顧客一人一人の属性や行動に合わせたアプローチをすることで、獲得した顧客との長期的な関係を構築するプラットフォームのことを称しています。
- 導入することで、リードナーチャリング業務の工数削減やヒューマンエラーの削減など、多くのメリットがあります。
- 各ツールの特徴を踏まえ導入目的、具体的な利用イメージを明確化したうえで、ツールを選ぶことが必要です。
マーケティング活動の効率化のために、マーケティングオートメーション(MA)の注目が高まっています。リードナーチャリング業務の工数削減やヒューマンエラーの削減、営業とマーケの連携強化など導入することによるメリットは多くあります。
しかし、自社の目的と具体的な利用イメージを明確化したうえで、比較して選ばないと導入が失敗してしまうこともあります。
本記事では、BtoB 向けのマーケティングオートメーション(MA)ツールに絞り、長所や短所をわかりやすく比較しております。
比較一覧表を元に、自社に合ったマーケティングオートメーション(MA)ツールを見つけることに役立ててください。
目次
MA (マーケティングオートメーション)とは何か
今、「マーケティングオートメーション( MA )」とについて説明することができますか?知っていることと説明できることは別です。ここでは、既に知っているはずの「 MA (マーケティングオートメーション)」について改めて、その内容をおさらいしていきます。
「マーケティングオートメーション( Marketing Automation 以下 MA と記載)」とは、企業が日々行うマーケティング活動において、獲得した顧客一人一人の属性や行動に合わせたアプローチをすることで、獲得した顧客との長期的な関係を構築するプラットフォームのことを称しています。
実際には、見込み顧客の獲得、選別(セグメント)、商品利用(サービスの提供)という一連の業務というマーケティングの流れを蓄積した顧客データに基づいて効率的にアプローチしたり、アプローチの自動化を図るのが MA です。
マーケティングオートメーション(MA)を導入するメリットとは何か
数多くの企業は MA の導入を検討しています。では、どうして MA の導入を企業の柱として実施していくのでしょうか。今度は、 MA を導入するメリットについてご紹介していきましょう。 MA を導入するメリットは複数の観点があります。
MA 導入メリット①|リードナーチャリング業務の工数削減
このメリットは、 MA 導入における最大のメリットと言われています。リードナーチャリング業務の全体は、メールや電話をはじめとした、顧客の状況(「育成状況」と呼ばれる)に合わせた One to One コミュニケーションです。しかし、顧客の数が増えて続けることで One to Oneコミュニケーションを取り続けることは業務工数の大幅な増加により限界が生じてきます。この業務工数増加を抑制するための手法として自動化を行い限られた人数で多くの顧客のリードナーチャリングを行うことが容易になります。
MA 導入メリット②|ヒューマンエラーの削減
こちらも MA の特性を最大限に活かせる導入メリットです。 MA が代替できる範囲の業務として従来は手動で行っていた顧客対応を自動化することで、人的ミス(ヒューマンエラー)を抑制することが可能です。手動では、人が長時間作業することでミスを発生させる可能性を増加させます。こういった作業を自動化することで、人がミスしやすい箇所や継続的な処理を行う際のミスを削減することに繋がります。
MA 導入メリット③|その他のメリット
その他のメリット①②以外のメリットも多くありますが、導入に際して押さえておきたいポイントを列挙しておきます。
POINT ①:自動化による顧客アプローチ:顧客の行動分析や行動特徴を分析し、顧客に応じたアプローチ(メッセージや DM 等)の送信を行う。
POINT ②:営業との連携:予め設定したホットスイッチが ON となった顧客情報を自動的に営業部隊と連携を行う。
POINT ③:行動データの分析:サービスを認知したタイミングから受注までの一連の行動データを自動で取得、蓄積しアプローチプロセス全体のどのプロセスが有効であったかを把握し施策強化に活かす。
単純に MA の導入といっても、どういった特性を活かしたいかを見極める必要性があります。
マーケティングオートメーション(MA)導入にあたっての留意点
ここまでご紹介した MA は大変魅力的ですが、導入には留意するべき事項もあります。いくつかのポイントに絞ってご紹介していきます。以下の点を理解して、導入を進めていきましょう。
留意点①| マーケティングオートメーション(MA) の限界を知る
MA は何でも実現できる魔法の杖ではありません。 MA で自動化できる事には限界があることを理解して導入を進める必要があります。「どの顧客に、どの様なアプローチをしたいか」を決めるのは、あくまで人です。それ以外の部分においては、 MA の特性を活かして導入を進めていきましょう。
留意点②| 導入して実現したいことは何か
これは、 MA だけではなくツールを導入する際に予め整理することが必要です。ここがブレてしまうと、ツール導入の効果は半減すると考えてください。
留意点③|複数ツールをうまく活用できるか
MA 導入のツール以外にも、複数のツールを活用する場合がほとんどです。しかし、データがツール内で分断されていると結果的に顧客体験の一貫性を損なってしまう可能性があります。さらに手動でのえーた統合プロセスが残ってしまうと、 MA との連携により余計な手間が増えてしまうため、他ツールとのシステム統合プロセスや連携可能性などはきちんと計画を立てておくべきでしょう。
※MAの活用に関して、国内でトップクラスのシェアを誇るMarketo Engageが行っている以下が参考になります。
2020 Marketo Champion
BtoB向けマーケティングオートメーション(MA)ツール 一覧比較表
実際の導入に向けて特に注目されている MA ツールの比較を実施していきましょう。
ここでは、BtoCではなくBtoB向けのMAツールに関してまとめております。
価格(月額) | 連携のしやすさ | サポート体制の充実度合 | 使いやすさ | |
Pardot | × | △ | 〇 | 〇 |
BOWNOW | × | 〇 | △ | 〇 |
Marketo | × | × | △ | △ |
List Finder | 〇 | △ | × | 〇 |
Hubspot | 〇 | △ | × | × |
Oracle Eloqua | △ | 〇 | 〇 | △ |
SATORI | 〇 | △ | △ | × |
Demandbase | × | △ | × | × |
Kairos39) | 〇 | × | △ | △ |
主要 ツール9選の長所・短所を比較
前項でご紹介した主要9ツールについての長所と短所を簡単に整理しておきましょう。
長所 | 短所 | |
Pardot | 顧客分析機能が手厚い | コストが高く、導入全てに成果がでるわけではない |
BOWNOW | 受注率などの測定が可能で営業との連携が容易 | コストが高く、コンテンツを作り続ける必要性がある |
Marketo | カスタマイズ性が高く利便性が高い | 維持するだけではなく、代理店とのコミュニケーションコストがかかる |
List Finder | コストが安価で導入しやすい | リードケースが多く高性能の分析には向かない |
Hubspot | 無料で展開され導入がしやすい | サポート力の評判は低く、ある程度のスキルを持った人材の利用が望ましい |
Oracle Eloqua | サポート体制が整っており、不明な点の解消も容易 | 特有の用語を覚えるなど、操作になれるまでには時間が必要 |
SATORI | 無料で展開され導入がしやすい | サポート力の評判は低く、ある程度のスキルを持った人材の利用が望ましい |
Demandbase | 先行事例が多く類似案件での利用が容易 | サポートの特性から日本国内での展開が難しい |
Kairos3 | 導入までの敷居が低く、導入までの日数も少ない | 外部ツールとの連携がしづらい |
まとめ
今回は、 MA を比較してきました。各主要ツールについて製品の詳細は、サポートデスクに問い合わせをする必要がありますが、各ツールの特徴についてはお分かり頂けたかと思います。実際には、各ツールの特徴を踏まえ自社のフェーズや導入目的、具体的な利用イメージを明確化したうえで、ツールを選ぶことが必要です。
その際には、「 MA で何を求めるか。」「どこをゴールとするか。」を設定する必要があります。これは、 MA に関わらず、どんなツールを導入する時にも必要です。この点を整理することは、実はツールを導入する事よりも重要です。この点を整理できれば、必然的にどのツールを利用することが最適であるかを見極めることも可能になります。 MA というツールは、顧客との距離を短くし、且つ、長い期間に渡り関係性を構築ために必要なものです。是非、今後、顧客が喜ぶサービスを構築する為に MA ツールを活用して頂きたいと思います。
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