米国ユニコーン企業が認めた業務自動化ツール「Tray.io」とは?
企業の人材不足や、働き方改革が注目を浴びている昨今のビジネスシーンでは、業務を効率化させることが大きな意味を持つようになりました。また、成果を最大化するためにも企業は使えるリソースを最大限に活用することが大切です。
しかし、実際の現場では社員が日々瑣末な雑務に終始し、本質的な仕事にほとんど時間を使うことができていないことが多いのではないでしょうか。
そのために残業する社員が多く出てしまったり、時間や人件費を費やしても結果に結びつかないという一見手の打ちようのない事態に陥ってしまいます。このような問題を解決するには、一人一人の時間辺りの生産性を上げることに注力すべきでしょう。
そして生産性を上げるには、
・無駄な仕事を削減する
・他の人に任せる
といったことが重要です。テクノロジーが発達した現代では、仕事を他の人に任せるのではなくハイテクなツールに任せることが可能になりました。
この記事では、米国で急成長中の企業であるIntercom社が実際に使用している業務自動化ツール「Tray.io」を主に紹介します。
目次
成果が挙がらない原因の一つは、雑務に終始し本質的な仕事ができていないから
冒頭でもお話しましたが、雑務に時間を取られすぎていると、本質的な仕事に割ける時間が短くなり、成果は上がりにくいです。
それでは、そもそもどのような雑務の時間を短縮すべきなのでしょうか。業種にもよると思いますが、誰がやっても結果の変わらないクリエイティブではない仕事のほとんどでしょう。
例えばアポイントや会議の予定が決まって連絡が来た時に、毎回手帳に書き写したりWeb上のカレンダーに入力していませんでしょうか。
上記の作業は、自動化ツールを使いこなせば入力せずとも管理は可能です。節約できるのは小さな時間ですが、日々積み重なると大きなものになります。見直す価値があると言えるのではないでしょうか。
創造性のない雑務時間を減らすには、業務自動化ツールを導入すべき
このように日々の業務負担を少しでも楽にしてくれる使い方ができるので、業務自動化ツールは無駄な時間を減らすのに有効です。少しでも時間当たりの生産性を向上させたい方は、導入を検討すると良いでしょう。
業務自動化ツールとは
そもそも業務自動化ツールとはどのようなものなのでしょうか。現在多くのビジネスマンは多様なサービスを使っているのではないでしょうか。
・Gmail
・Chatwork
・Slack
・LINE
・Dropbox
など、一台のパソコンで管理していると仕事中にたくさんの画面を表示させなければいけないこともあると思います。
しかし、多くのサービスをチェックしていると確認することに意識が向きすぎてしまうか、もしくは重要な連絡を確認し忘れることも。例えばGmailに届く重要な情報だけをChatworkに飛ばすことが可能になります。そうすることで、返信するときにだけGmailを立ち上げればよくなり、日常的にGmailを確認する手間を短縮できますよね。
他にも様々な使い方がありますが、データ連携可能なツールは使えば使うほど便利になります。
ツール同士を連携させる「API連携」を、こちらの記事で詳しく解説しています。
Tray.ioとは
Tray.ioは、サンフランシスコとロンドンに本拠地を置く、業務用のクラウドサービス同士を接続するプラットフォームを提供する会社です。歴史は浅いですが、2015年には220万ドルを調達するなど急成長を遂げています。
Tray.ioで主にできること
Tray,ioの特徴は
- SaaS同士の簡単なAPI連携
- データ入力の手間を削減
- 業務自動化によるコストダウン
などが挙げられます。Tray.ioで主にできるのは、ドラッグ&ドロップで直感的に操作できるユーザーインターフェースの中で、複数のアプリを連携させてワークフローを作り、業務を自動化させることです。
- Slack
- Marketo
- Salesforce
- Intercom
- Stripe
- G Suite
- Asana
など様々なツールに対応しており、CSVデータのエクスポート・インポートの手間を削減することができます。1)
類似サービスのZapierとは
Zapierは、アメリカに本社を置く会社で2012年にサービスを開始しました。Tray.ioと類似したアプリの連携による自動化サービスが主力商品で、現在では750種類以上のアプリまで対応可能です。プランにより料金が異なり、連携できる数が20〜250と選ぶことができます。
Tray.ioとZapierの比較
米国サイト「G2」のレビューによると、実際に使っているユーザーの評価はTray.ioの方がわずかに高いというデータが明らかになっています。2) 特にサポートの質やワークフローの設定の簡単さが人気の秘訣となっています。Tray.ioは直感的な操作が可能なところや、デザインにも多くの人が満足しており、2週間はフリープランを使えますので、まずは試してみることをおすすめします。
Udemy・Intercom・Outreach等の先端企業も導入しており、顧客獲得や営業支援を効率化してコスト削減に成功した事例が増えています。例えばUdemyの場合、決済システム「Stripe」や営業支援ツール「Salesforce」をTray.ioで連携させて、セルフサインナップの契約管理を自動化することに成功しました。これまでは営業担当者が手入力で同期していたため、20〜25時間の工数削減と大幅なコスト削減に繋がったと言います。
まとめ
生産性が上がらない働き方の問題点や業務自動化ツール「Tray.io」の説明などをしてきました。一社当たりの利用ツール数が増えている今、顧客データの連携などの手間をいかに削減するかが収益改善に結びつきます。
一方で、マーケティングオートメーションなどのツールは搭載されている機能が多く、運用に失敗して導入コストを無駄にしてしまうというケースがあるのも事実です。導入前に自社に合ったツールの選定と、運用できる人材を確保することが非常に重要です。
《引用文献》
1) “Automation for every tech stack”. tray.io. https://tray.io/connectors,(参照 2019-07-31).
2) ”Compare Tray.io and Zapier”. G2. https://www.g2.com/compare/tray-io-vs-zapier,(参照 2019-07-31).
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