すぐに実践すべき営業業務の効率化方法とは?効率化におすすめのツールも紹介
営業業務の効率化に多くの企業が取り組んでいます。
しかし、現在の日本企業の置かれている社会環境の中で、大きな課題となっているのが、人手不足です。日本は、少子高齢化による労働人口の減少によって、急激な人手不足に見舞われています。
そのため、日本企業の営業組織は限られた人数の中でもいかに効率的に売上を拡大できるかが、重要になってきています。
今回は、営業業務の効率化に注目し、その方法と効率化を実践していくためにおすすめのツールを紹介します。
目次
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営業業務の中で効率化できるポイント
ひとことで営業業務といっても、業務内容は多岐にわたります。
そこで今回は、営業プロセスに注目し、プロセスの中で効率化できるポイントを解説します。
そもそも営業業務とは
営業プロセスは、見込み顧客発掘・獲得からアプローチ、訪問・商談、ニーズ把握、成約、アフターサポートといった、営業活動全体の流れのことです。
上記の営業プロセスの図でもわかるように、営業プロセスの過程では、見込み顧客発掘・獲得からアプローチの段階で、ターゲットリスト作成や電話・メール、アポイントなど手間と時間のかかる業務が発生します。
訪問・商談、ニーズ把握から成約に至るまでの過程では、顧客との継続的なコミュニケーションの情報を的確に管理し、成約までの段階を高めていく業務が必要です。
さらに、アフターサポートで顧客の利用状況を管理し、問い合わせ対応やアップセル・クロスセルといった提案を行い、より長くサービスや製品を継続して利用してもらうための業務も重要です。
また、営業プロセスの各過程で、営業担当者がその都度個人の判断で行動すると、営業活動は属人化し、担当者がいないと顧客対応ができない状況に陥るなど、効率を妨げる原因も数多く存在します。
時間と手間がかかる営業業務を効率化し、効率化を妨げる原因を取り除くことで、少ない人数で売上拡大を目指せる組織を確立することができるのです。
営業業務の中で効率化できるポイント
一般的な営業プロセスにおける営業業務の中で、効率化できる代表的なポイントは、以下の3点です。
- アプローチ前の事前準備に時間と手間がかかる
- 商談内容を共有化するための的確な情報管理に時間と手間がかかる
- 顧客へのフォローメール対応に時間と手間がかかる
アプローチ前の事前準備に時間と手間がかかる
営業活動を開始するには、アプローチする顧客を見つけなければなりません。
まずは、広告や広報などによって認知度を高めながら、顧客情報を取得するために、顧客が興味を持ちそうなテーマのコンテンツを備えたサイトを運営したり、セミナーを開催して連絡先を取得していきます。
そうして、さまざまな取り組みで取得した顧客情報をもとに、ターゲットリストを作成し、商談に結びつきそうな見込み客を発掘していきます。
しかし、実際にリストのどの企業にアプローチすれば確度が高いのか、顧客の web 上での行動履歴や、顧客の興味関心に合わせて優先順位付をする必要があります。何件もあるリストのアプローチ対象の中から今、誰にどのようにアプローチすべきなのかを見定めるのは時間がかかります。
また、アプローチ対象を見極めることができたとしても、顧客へのアプローチに質を高めるためにはある程度相手の情報を把握して提案できる糸口の仮説を作ることが必要になります。
しかし、実際に Web サイト等で情報を調べ出すとどこまで調べるべきか曖昧になり、時間がかかりすぎてしまうケースが多くあります。
商談内容を共有化するための的確な情報管理に時間と手間がかかる
訪問・商談、ニーズ把握から成約に至るまでの過程は、必ずしもすんなり進むとは限りません。むしろ多くの場合は、時間と手間がかかります。その際に、相手の状態がどんな状態なのか、何を伝えていて何に合意してもらっているのかを把握するのは、次の一手を打つ上で非常に重要な情報になります。
しかし、
- こちらがどんなアクションを
- どのタイミングで
- 何回実行した結果
- 相手がどのタイミングで
- どうリアクションをしたか
というデータを構造的に収集するのは非常に大変です。
まずは『現場の営業がこれらを入力しない』という問題が生じ、次に『入力したデータを構造的に活用できない』という分析フェーズでの問題が生じ、さらに、『そのデータから考え得る課題やその解決策を考え、実行に移す』という問題が出てきてしまいがちです。
そうなると、どのフェーズでも属人的になってしまい、きちんと実行するには入力工数、管理工数、分析工数等がかかってしまいます。
顧客へのフォローメール対応に時間と手間がかかる
顧客へのお礼メールや、商談で話題になった事例、課題解決に繋がるヒントになるコンテンツの共有はもちろん大切ですが、商談前のリマインドメールや、送ったメールにリアクションが無い場合のリアクションを促すリマインドメールも非常に重要です。
実際に弊社のデータでは、まだまだ検証をしていかないといけませんが、アポ打診のメールに1回目に反応がなくても、リマインドメールで1回目のアポ率とほぼ同じ率でアポに繋がることがわかってきました。
ただ、単純なリマインドメールを打つのは面倒くさく、非常に忘れやすいことも同時にわかってきています。
また、相手の状況に合わせた気の利いたコンテンツの共有や課題仮説からの解決策提案等は重要ですが、属人的になりやすく、コミュニケーションの質にも影響しています。
営業を効率化する方法
営業業務の中で効率化できるポイントを押さえ、組織として効率的で効果的な売上増や生産性向上を狙うには、情報やナレッジを共有できる営業プロセスの可視化や標準化が必要となります。
この章では営業を効率化する方法を5つ紹介しましょう。
- 現状の営業業務の可視化と把握
- 営業活動の標準化
- 一部業務の外部委託
- 確度の高い顧客への優先的にアプローチ
- インサイドセールスの導入
現状の営業業務の可視化と把握
営業を効率化するためには、現状の営業プロセスがどのようになっていて、どこに時間がかかっているのか、ボトルネックになっているのかを把握する必要があります。
営業活動が可視化されずに個人に一任されたまま属人化していると、各営業過程のベストプラクティスを標準化できず、組織として効率的な営業活動が難しくなります。また、組織全体としての課題や正確な営業状況が把握できないので、的確な経営方針の意思決定などに支障が生じてしまいます。
営業活動の標準化
営業活動が標準化されると、トップセールスの情報やスキルが共有されるので、組織全体の生産性の向上につながり営業が効率化されます。
また、低パフォーマンスの人材も成果が上がることでモチベーションが向上し、離職率の低下につながります。営業プロセスやアプローチ方法が可視化・言語化されることで、新卒人材の育成や中途人材のキャッチアップなどにかかる時間や手間の短縮も実現します。
標準化された「型」がある組織は、社内の営業ノウハウ、営業人材の育成、営業人材の評価、個別案件の状況把握、現場の営業姿勢、部門間の案件情報共有、営業成績などにおいて、効率的かつ効果的な営業活動が可能となります。
一部業務の外部委託
電話やメールなどオンライン商談ツールを利用して、非対面で顧客とコミュニケーションを行なうインサイドセールスの代行など、BPO を活用して一部業務を外部委託することで営業を効率化することができます。
確度の高い顧客に優先的にアプローチする
確度の高い顧客に優先的にアプローチすることで、成約の可能性が低い顧客にアプローチする無駄な時間を減らし、営業を効率化することができます。
具体的には、顧客の確度ごとに顧客を分類して優先順位付けすると良いでしょう。
インサイドセールスの導入
営業業務を分業することで、効率化を行います。
たとえば、インサイドセールスは見込み客の温度感を高めること、フィールドセールスは商談での提案にそれぞれ集中し分業することで、営業の質を高め成果が出やすくします。
営業の効率化に使えるツール5選
この章では、実践的に営業の効率化に使える下記の5つのツールを紹介します。
- Salesforce
- HubSpot
- Outreach
- Salesloft
- Magic Moment Playbook
CRM・SFA
CRM・SFA とは
CRM とは、部門ごとに保有している氏名や所属、役職などの顧客情報を全ての部門が把握できるように一元管理・分析できるようにするソフトウェアです。
一方、SFA とは、営業支援システムと呼ばれ、顧客情報の一元管理だけではなく、商談の進捗管理、営業担当者の行動管理など、営業を支援するためのさまざまな機能を備えたソフトウェアを指します。
代表的な CRM・SFA
実践的に営業の効率化に使える2つの代表的な CRM・SFA ツールを紹介します。
Salesforce
Salesforce のダッシュボード・レポートは、どんな組織でも合わせることができるといわれるほど、ユーザーインターフェースのカスタマイズ性に優れているため、どんな情報も可視化できるという特徴とメリットがあります。
また、どの部署の情報も案件ページに表示させることが可能なため、複数部署にまたがる案件管理に適しています。
HubSpot
HubSpot は、シンプルで、運用まで極めて少ない工数で導入できるという特徴とメリットがあります。無償のパッケージがあるところが強みですが、カスタマイズが必要な場合は、費用が多額になるので注意が必要です。
案件管理は基本情報を紐づけて情報共有させる機能があるため、顧客との進捗をシンプルに把握することができます。
セールスエンゲージメントプラットフォーム
セールスエンゲージメントプラットフォームとは
セールスエンゲージメントプラットフォーム とは、営業担当者が見込み顧客や既存顧客とのコミュニケーションをより効果的に実行できるようにするテクノロジーのことです。
それぞれの顧客への最適なアプローチをデータに基づき可視化し、結果の分析と改善を自動で担ってくれます。
代表的なセールスエンゲージメントプラットフォーム
実践的に営業の効率化に使える3つの代表的なセールスエンゲージメントプラットフォームを紹介します。
Outreach
Outreach は、顧客のライフサイクルを通じて、あらゆる営業担当者と買い手である顧客との相互コミュニケーションを最適化することで、収益増加を加速させるセールスエンゲージメントプラットフォームです。
特に、エンタープライズ向けに双方向で CRM とのデータを連携させるソリューション、強固なセキュリティ機能、アクティビティ分析、予測型のコミュニケーションインテリジェンス機能などを特徴としています。
Outreach は電子メール・音声・ソーシャルなど、あらゆる顧客とのコミュニケーションを管理し、機械学習を活用して担当者が適切な行動をとるように導くというメリットがあります。
営業業務の中で効率化できるポイントであった、アプローチ前の事前準備や商談内容を共有化するための的確な情報管理、顧客へのフォローメール対応などを解決できるでしょう。
Salesloft
Salesloft は、セールスエンゲージメント(売り手と買い手のコミュニケーション。またはそれらによって積み上げられた関係性。)を最善化させるための包括的なサービスを提供しています。
営業アプローチの自動化によってパイプラインの構築、見込み客の育成、顧客のステータス更新を確実なデータに基づいて実践できるようサポートし、不確実性を減らします。
営業業務の中で効率化できるポイントであった、アプローチ前の事前準備や、商談内容を共有化するための的確な情報管理などに、時間と手間がかかり非効率であった点を解決できるでしょう。
またすべての電話、メール、ミーティング、コミュニケーションの情報を統合し、自動的に CRM に同期して営業プロセスを効率化します。
Magic Moment Playbook
Magic Moment Playbook は抜け漏れないアクティビティ管理と成果の出る営業手法の型化によって、誰もが営業の活動量と商談成約率を同時に伸ばし、営業組織の売上向上と生産性拡大を実現させるツールです。
営業担当者に「今やるべき活動」を提案することで商談化率を高めたり、担当者が次の動きに迷って止まってしまうといった無駄な時間を徹底的に削減します。また、効果的なメールや電話のタイミングを自動でお知らせし、顧客と良い関係を築く上で押さえるべきコミュニケーションを逃さないようサポートします。
つまり、確度の高い顧客を優先的に提案する機能やメールの送信を自動化できる機能によって、営業業務の中で効率化できるポイントであった、アプローチ前の事前準備や商談内容を共有化するための的確な情報管理、顧客へのフォローメール対応などで時間や手間がかかっていた営業業務の効率化ができます。
まとめ
営業業務の中で、効率化できる代表的なポイントは、アプローチ前の事前準備や商談内容を共有化するための的確な情報管理、顧客へのフォローメール対応などに時間と手間がかかる点です。
営業を効率化する方法には、現状の営業業務の可視化と把握、営業活動の標準化、一部業務の外部委託、確度の高い顧客に優先的にアプローチする、インサイドセールスの導入などが考えられるでしょう。
また、実践的に営業の効率化に使える代表的なツールには、CRM・SFA とセールスエンゲージメントプラットフォーム などがあります。
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