落とし穴にはまらないMA・CRM・SFAの運用法とは?連携の重要性と注意点
日々のマーケティングや営業の業務を効率化するために、MA や CRM ・ SFA を導入した、または導入を検討している企業が増えているのではないでしょうか。それぞれ機能が異なるツールであるため、複数のツールを導入するケースも多いです。
業務の効率化を実現するツールであるため、運用できた場合のメリットは大きいです。しかし、複数のツールを使用することにはデメリットもあります。
本記事では複数のツールを導入することによって生じる弊害とその弊害を解消するための方法を解説します。
目次
複数のツールを導入する事による弊害
ツールを活用して、より効率的・効果的にリードにアプローチすることはビジネスの成功に欠かせません。しかし、ツールを複数導入することで
- 各部門の顧客データが分断される
- 手動のデータ連携によって手間が増える
- 一貫しない顧客体験を生み出してしまう
といった問題が発生することがあります。
また部門間で情報が分断されることで、こんな状況が考えられます。
BtoB SaaS を提供するA社は、WEB広告を活用したキャンペーンを開始して、リードが急激に増えていた。しかし、Salesforce と正しく連携できていなかったため、セールス担当者はどのリードが購買意欲が高いのか判断がつかず、見込みの低い架電や訪問で忙しくなる一方、既存の顧客のフォローも遅れてしまい、契約更新も逃してしまった。
部門間で情報が分断されることで、顧客体験への悪影響に加え、リード獲得に費やした時間やコストが無駄になってしまいます。
データの分断は「API連携」で解決できる
上記で説明した弊害は、複数のツールをAPI連携することで解決できます。
API連携とは、外部ツールの機能を共有するシステムです。MA や CRM ・ SFA にはネイティブ連携に対応したものもありますが、API を活用して連携しなければいけないケースが多いです。
CRM とのネイティブ連携に対応しているMAツールをこちらの記事でまとめています。
MAとCRM・SFAを連携することのメリット
MA と CRM・SFA を連携することには以下のようなメリットがあります。
分断されたデータを統合できる
MA ではリードのオンラインでの行動を把握し、CRM ・ SFA ではセミナー参加履歴や商談情報など、オフラインで得られる情報を管理します。そのため、MA と CRM ・ SFA を連携させることでリードに関する価値ある情報を一元管理できるようになります。
MA と CRM ・ SFA を連携していれば情報が双方向で同期されるため、セールス部門がマーケティング部門からリードを引き継ぐときに、リードに関する情報を自分が使用しているツールで確認できます。マーケティング部門もセールスが記録したオフラインでの商談実績を確認することで、顧客のスコアリングに役立てたり、メール配信の条件を設定し直すことができます。
このように、部門間で分断されていた情報が一元管理されることで、それぞれの業務に役立てることができるのです。
データ統合によりリアルタイムな可視化ができる
MA と CRM ・ SFA を連携することで、記録した各種データが両ツールで可視化されます。必要な時に特定の情報にアクセスできるようになり、従来のように週次報告を待つ必要がなくなります。
事業を維持・拡大し続けるためには、急速に変化する市場環境に対応する必要があります。そのためリアルタイムで情報を可視化し、データに基づいた素早い意思決定で現状の改善を継続的に行うことが重要です。
統合データによる正確な意思決定ができる
MA と CRM ・ SFA を連携することでマーケティングとセールス部門間で情報が分断されなくなり、自社のどのマーケティング施策がリード獲得や売上に結びついているか明確になります。
あるマーケティング施策からリードを獲得し、商談を経て受注となった場合、そのマーケティング施策は効果的だったと考えられます。そのとき、CRM や SFA に受注金額を記録することで連携している MA にもデータが反映され、マーケティング施策にかかったコストと比較することで ROI を測定します。
施策の ROI を正しく測定できれば、効果の出ないマーケティング施策の投資を止め、効果の出るマーケティング施策に集中するといった意思決定ができるようになります。
API連携する際の注意点
MA と CRM ・ SFA に重複した情報が存在する場合、両ツール間で重複しているデータを削除して、データを正しく管理するための準備が欠かせません。データがクレンジングされていないと、同じ情報が複数存在することにより、正しくスコアリングできないなどの問題が発生します。1度データクレンジングを行った後も顧客データの重複を防ぐために、データクレンジングのルールや手順を標準化する必要があります。
ツールの機能を最大限に活用するためには
日々の業務効率化のために、MA や CRM ・SFA を導入する企業が増えています。しかし、複数のツールを導入することによって部門間で情報が分断されると、収益増加の機会を失いかねません。そのため、MA と CRM ・ SFA のAPI連携で情報分断の弊害を解決する必要があります。連携することで、データに基づく正確な意思決定ができるなどのメリットも生まれます。MA や CRM ・ SFA を正しく運用するためには、ツール間での連携が不可欠です。
ツールの機能を最大限に活用するためには、ツール間での連携に加えて、自社に最適なツールの選別や運用するための環境整備ができていることも必須課題です。
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