成果を生み出すインサイドセールスの役割と必要な7つのスキル
- インサイドセールスの役割は多岐にわたる
- 役割と連動して求められてスキルも幅広い
- インサイドセールスが営業全体のマネジメントを行った場合は、フィールドセールスのそれよりも9.8%も売上目標達成率が高い
インサイドセールスとは、メールやSNS、ビデオチャットなどのオンラインツールを使うことで顧客先に出向くことなく”内勤で”行う営業活動のことですが、その実務内容や求められるスキルは単純なテレアポとは一線を画します。
企業においてインサイドセールスに求められるスキル・役割は何なのか?詳しく解説します。
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目次
インサイドセールスの役割とは?
以下のような一般的な営業フローの中において、インサイドセールスに求められる役割はどこからどこまででしょうか?
- リード獲得
- リード選別
- リードナーチャリング(興味付け〜啓蒙)
- アプローチ
- 顧客課題の抽出
- 商談
- クロージング
答えは「全て」です。
インサイドセールスの役割
企業によってはインサイドセールスの役割をある種「テレアポ部隊」のように定義し、リードの獲得、選別はマーケティングの役割にし、実際に顧客と対面で商談しクロージングするのはフィールドセールス部隊にしているかもしれません。
しかし、今日のインターネットによるビジネスの高速化によって、顧客の状況やニーズは逐一変化しています。顧客の課題を解決する商品についても、競合他社がしのぎを削ってアプローチしてきます。
インサイドセールスに必要なスキル
このような状況下において、インサイドセールスは見込み顧客に興味付けをしアプローチするだけにとどまらず、社内の誰よりも素早く顧客のニーズを把握できる立場から、リード獲得のためのセールスプロモーションへのアドバイス、そして場合によっては最終的なクロージングまでフォローが求められるのです。
多岐にわたるインサイドセールスの役割ですが、その実態を把握している企業担当者は少ないです。インサイドセールスの全容を把握し、実践することで競合他社と大きな差別化につながるので、次章ではインサイドセールスが果たすべき役割と、その具体的なスキルについて詳しく解説します。
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インサイドセールスに求められる役割と7つのスキル
インサイドセールスに求められるスキルは、大きく分けると
- 顧客を理解する
- 的確に興味付けし、提案する
- 顧客のニーズを社内に共有する
になります。これらをさらに詳しく7つのスキルに分解して解説します。
1.エレベーターピッチスキル
エレベーターピッチとは、エレベーターに乗っている短い時間(30秒など)の間に自社の商品をプレゼンし、興味を持ってもらう営業スキルのことです。実際には初回コンタクトの顧客に対していきなり商品の説明をすることはありませんが、短い時間でまずは「話を聞いてもらう」ための営業スキルが求められます。
インサイドセールスは顧客と直接対面することがなく、メールや電話などオンラインのツールを介してコミュニケーションを取るため、多忙な顧客からの信頼を勝ち取るためには、最初の掴みが非常に重要です。
声のトーンや話すスピード、無理に商品を押し付けずに顧客に寄り添ってヒアリングを行うところから関係を作るなど、きめ細やかなトークスキルが求められるのです。
2.顧客のビジネスについての深い知識
顧客に商品を購入してもらうためには、まず顧客の課題を深く理解しなければいけません。顧客はただあなたの商品を買いたいのではなく、自社の課題を解決したいのです。
顧客は何に困っているのか?どうしようもなく解決したい課題に対して自社の商品が手助けになるのか?顧客の立場に立って物事を考える必要があります。
当然顧客から様々な疑問を投げかけられる可能性があるので、どんな質問でも回答ができるようにならなければいけません。業界用語は全て理解し、顧客の課題解決コンサルタントになれるくらいの業界知識を身につけましょう。
3.自社商品についての深い知識
顧客の状況や課題を理解したら、次は自社商品について社内の誰よりも詳しくなる必要があります。自社の商品について十分に説明できない営業マンは決して信用されません。逆に商品に対する質問を顧客から投げかけられたときに即座に回答ができるとそれだけで信用を勝ち取るチャンスになります。
また、自社商品について客観的に説明できるようになるためにも、競合他社の類似商品についても詳しくなる必要があります。他社と比較して自社の商品はどういう点で優れているのか?その点が顧客の持つどんな課題に対して効果的なのか?ここまで的確に説明ができると顧客からの信頼度はグッと上がります。
4.インサイドセールスとしてのヒアリングスキル
サブスクリプションサービスの売上を伸ばすためには、LTV(顧客生涯価値)が非常に重要です。一度サービスを利用してくれたとしてもすぐに解約されてしまったのでは売上が積み上がっていきません。
顧客に利用し続けてもらうために、インサイドセールスは顧客が感じている自社商品に対する不満や、顧客自身のニーズの変化をキャッチアップし続け、商品を改善し続けるようにプロダクト開発チームと連携しなければなりません。
ラポールとも呼ばれる既存顧客との信頼関係を築く力も必要不可欠です。初めて連絡する顧客も多く、最初不信感を持っている顧客も少なくありません。
顧客の不信を取り除き、信頼関係を築くことで、顧客との意見を傾聴するスキルが求められます。
5.SFA/CRMツール運用スキル
先述したように、現在は顧客の課題解決のために必要なサービスが世の中に数多く存在し、油断をすると競合他社に顧客を奪われてしまいます。
それを防ぐためにインサイドセールスは顧客の状況、課題を常にキャッチアップし、定期的に顧客にアプローチをかけ、自社商品の必要性や良さを理解させ、興味を持ってもらうように務めなければなりません。(これをリードナーチャリングといいます)
リードナーチャリングを適切に行うためには、以下のような情報を管理し、逐一誰が見てもわかるように整理しなければいけません。
- 獲得したリード顧客はどこで獲得したのか?
- 顧客の属性管理のための名刺データ
- アプローチの種類、回数、またその際の顧客の反応
- 顧客との関係性のステータス
顧客管理観点だけではなくマーケティング観点も含まれているため、場合によっては情報の管理が部署をまたいでしまいます。そのためこれらを全てエクセルで管理するのは非効率であり、インサイドセールスはSFA、CRMツールを活用したデータの管理が必要です。
効率の良いリードナーチャリングには、SFA/CRMツールが欠かせません。インサイドセールスマンには適切にツールを活用するスキルが求められます。
6.他部署への的確な情報連携スキル
顧客のニーズをいち早く拾えるインサイドセールスだからこそ、リード獲得や商品の改善のために、マーケティング部署やプロダクト開発部署と情報を定期的に連携する必要があります。
「誰が」「なぜ」「どのように」自社商品について不満を抱いているのか、しっかりと情報を吸い上げて社内に共有することで、解約の防止につながります。
7.忍耐力/粘り強さというスキル
最後は根性論に聞こえるかもですが、同時にインサイドセールスにとって非常に重要なスキルです。顔が見えない営業だからこそ、相手側も忙しいと一方的な切られ方をされてしまうかもしれません。
また、サービスを利用してもらっている既存顧客からはちょっとしたことでクレームをもらうかもしれません。
そんな場合でもインサイドセールスは会社の顔であるため、自社の商品を信じて忍耐強く営業活動を行う必要があります。途中で投げやりになってしまってはインサイドセールスとして失格なのです。
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インサイドセールスの採用競争は激しくなる
インサイドセールスに求められる役割やスキルはテレアポと異なる
これまで述べてきたように、インサイドセールスはただのテレアポ部隊ではありません。
社内の誰よりも顧客に接し、営業効率を改善し続け、売上の一角を担う重要な役割を背負っています。
実際、アメリカのマーケティング&セールス専門のHubSpot社によると、インサイドセールスが営業全体のマネジメントを行った場合は、フィールドセールスのそれよりも9.8%も売上目標達成率が高いのです。
また、アメリカのInsideSales.com社によると、2019年時点においてアメリカでは営業マン570万人のうち、インサイドセールス担当者の比率は実に45.5%にのぼり、日本においても今後も増加傾向になります。
引用元:https://blog.hubspot.com/sales/inside-vs-outside-sales
インサイドセールスの立ち上げは難しい
インサイドセールスに求められるスキルは簡単なものではなく、また彼らの需要も今後高まり続けるので、採用競争は激しくなっていきます。
そのため、企業はインサイドセールスチームの編成、採用、育成に早急に着手する必要があるでしょう。
ただ、インサイドセールスマネージャーは数がとても少なく、そのため立ち上げに苦戦する企業が多いことも事実です。
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