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インサイドセールスにMAはいらない?各社MAツールを比較検証

公開日: 2018/12/21著者: 大樫 もも

この記事の要約

文字数: 2,856 |読了時間: 約4
  • マーケティングとセールスをつなげて営業効率を高めるインサイドセールスにとって、マーケティングオートメーションツール(MA)の活用が不可欠になっていると言われてます。しかし、MAを導入しても思うように効果があげられず、十分な費用対効果を達成することができていない企業があるこも事実です。果たして、インサイドセールスにMAが不可欠であることは本当なのでしょうか?

マーケティングとセールスをつなげて営業効率を高めるインサイドセールスにとって、マーケティングオートメーションツール(MA)の活用が不可欠になっていると言われてます。しかし、MAを導入しても思うように効果があげられず、十分な費用対効果を達成することができていない企業があるこも事実です。果たして、インサイドセールスにMAが不可欠であることは本当なのでしょうか?

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マーケティングオートメーションで効果が出ない原因とは?

マーケティングオートメーションを最も活用するインサイドセールスは、次のような課題を抱えているケースが多いです。

マーケティングオートメーションを導入したが、機能が十分に揃っておらず、結局複数ツールを導入してしまうマーケティングオートメーションを導入したが、各種ツールとの連携を行うための環境整備ができておらず、顧客の一貫した情報を知ることができないデータが連携できていたとしても、適切なスコアリングを設定する能力を持った人材がいないため、適切なタイミングでメールや電話をすることができない。

「適切なタイミングで・適切な人に・適切な情報を届ける」というマーケティングオートメーションの原則を追求する上で、これらの課題は無視することは売り上げの減少や費用対効果の低下に直結してしまうのです。そのためこの記事では、各社のマーケティングオートメーションの「機能」に着目してみました。

MAの機能

MAツールを提供している各社の機能を比較してみましょう。

b→dash

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Pardot

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MAJIN

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ListFinder

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Kairos3

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Oracle

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Marketo

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HubSpot

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SATORI

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SHANON

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MAを導入することでできる主な機能をまとめると以下の表の通りです。

以上のように、マーケティングオートメーションによってカバーする機能は様々であり、「これだけあれば他はいらない」というツールは存在していないことがわかりました。この事実こそ、複数ツールの導入コスト、それぞれのツールを使いこなすためのコスト、またデータ統合などのコストなどが想定以上に増加してしまう要因なのです。

また、CampaignMonitorの調べによると82%のマーケターが全てが統合されたMAツールよりも、各機能ごとに特化したツールを導入し自分たちで統合したツールを使っているというデータがあります。また、そのマーケター達の95%が、様々な機能が備わっている総合的ツールよりも自分たちで構築したツールを信頼しているというデータがあります。1)

つまり、一見全ての機能があって効率化に効果がありそうなMAツールは多くの機能を有するがゆえに使いこなすのが難しいのです。それゆえに、使いこなすまでに必要なコストを考えると、自分たちに必要な機能に特化したツールを導入する方が効率的です。

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MA導入にかかるコストとROI

先ほど複合型のMAを導入する際には様々なコストがかかると言いました。そのコストの変数に何があるか詳しくみていきます。

以下の式はMAを導入した際の単純なROIを測る式です。

Return on Investment = [ (Extra Revenue +Cost saving)-(Investment)/(Investment)]

ツールを組み合わせて自社に最適化するためにはデータを統合できる人材が必要になったり、各ツールが必要になったり、各ツールが使いこなせなるようになるためにいちいちトレーニングプログラムなども開発する必要が出てきます。 こういったようなコストが積み重なれば、ROIはどんどん下がっていきます。

こうしたコストを正しく認識していないと、せっかくMAを導入しても費用対効果が上がらずMAを導入してもしなくても変わらないなんてことになってしまいます。コストだけかかって成果が上がらないというのはチームを統括する責任者にとって責任問題になりかねません。

インサイドセールス効率化のためMAを導入するのに必要なコスト一覧

MAにかかるコスト - ツール構築工数 - ツール構築エンジニアの人件費 - ツール使用についての社内教育費 - ツールに精通した人の人材費 - MA費用

あなたの会社にインサイドセールス を効率化できる知識を持った責任者がいなければ、ああでも無いこうでも無いとやってるうちにコストは膨れ上がっていきます。多くのツールの中から自社にあったシステムを構築するには不確実性が伴います。先ほど説明したように、自社に必要な機能を持ったツールのみを導入することで導入コストを抑えることもできますが、知見が不足している状態では容易ではありません。

THREEDEEP社がAscend2と共同で行った調査によると、マーケティングを行っている影響力のある会社239社のうちの実に73%の会社がマーケティングオートメーションを用いた各種戦略作成の一部あるいは全てを外部委託しています。

出典:-Ascend2 “Marketing Automation Trends Survey” (2016).

もし、あなたの会社にインサイドセールスを効率化するノウハウを持った人材がいないのであれば、パートナーに任せるという選択肢を検討してみてもいいかもしれません。

結論

MAツールはインサイドセールスの業務を効率化することができることは確かです。しかし、自分たちの業務フローを正しく捉えて、適切なマーケティングオートメーションを導入しなければ、複数ツールの導入や使用方法の学習に関わる多くのコストが積み重なってしまうことも事実です。よって、人材育成などのリソースが不足している一方、すぐに結果を求められている企業などの場合は、知識と経験を持った各種ツール運用を包括的にサポートしているパートナーに任せるという選択肢もあります。

近年、米国シリコンバレーでは「Sales Ops」と呼ばれる職種のニーズが高まっています。複雑化するMAやCRMの活用戦略やセールスプロセスの最適化を専門としており、テクノロジーやビジネスに対する深い知見をもとに、無駄のないビジネスプロセスの構築に貢献します。

こちらのebookでは、Sales Opsが注目を浴び始めた背景やその具体的な役割についてより詳しく解説をしていますので、是非こちらもご覧ください。

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《引用文献》

1)Campaign Monitor , マーケティングオートメーションテクノロジーの積み上げ方, https://www.campaignmonitor.com/resources/guides/marketing-technology-report/