NTTデータCCSがMagic Momentと挑戦する、全社営業力強化への道

NTTデータCCSがMagic Momentと挑戦する、全社営業力強化への道

事業戦略と連動した営業プロセス構築で、戦略的な提案型営業を推進

株式会社NTTデータCCSは、2023年から本格的な営業力強化ミッションをスタートしました。さらなる事業成長に向けて、新規開拓・深掘り型の提案営業への転換を進める中で選んだのが、Magic Moment Playbookでした。

営業力強化ミッションの責任者を務める福田様(執行役員 CSO(Chief Sales Officer)、エネルギー・資源ソリューション事業本部副本部長、ビジネスソリューション事業本部副本部長)に、営業改革の取り組みと、Playbookを活用した営業プロセス構築について伺いました。

【課題】

  • さらなる事業成長に向けて、新規開拓・深掘り型の営業スタイルへの転換が必要
  • 営業活動・プロセスの標準化と、組織への装着
  • 提案前フェーズを含めた営業活動全体の可視化

【解決策】

  • 自社に最適な営業プロセス・アクティビティを体系化
  • Playbookで事業戦略と営業プロセスを連動させ、戦略的な営業活動の基盤を構築
  • 事業カテゴリーごとの営業活動を可視化し、共通言語での議論を可能に

【効果】

  • 営業プロセスが共通言語化され、組織横断での議論・改善の土台が確立
  • 事業戦略と連動した営業活動の可視化により、戦略的なパイプライン管理が実現
  • 提案前フェーズの営業活動も含めた可視化により、マネジメントチェックポイントが明確化

さらなる事業成長に向けた、営業力強化への挑戦

ーー営業力強化ミッションが立ち上がった背景を教えてください。

福田様:当社は2023年から、人的資本の高度化を目指す構造改革をスタートさせました。その中で、営業力強化、プロジェクトマネジメント力強化、エンゲージメント向上、人事戦略という4つのミッションを掲げ、各役員が責任者として取り組んでいます。私は営業力強化ミッションの責任者として、全社横断での営業機能強化を担っています。

ーーなぜ営業力強化が重要テーマになったのでしょうか?

福田様:さらなる事業成長に向けて、新たな成長領域を開拓していく必要性が高まったからです。これまで主軸となってきた事業、つまり既存顧客に対するシステム開発に加えて、より上流フェーズからの提案型営業を強化していく必要がありました。

お客様自身も、DXをどう進めればいいか答えを模索している時代です。私たちが目指すのは、DX支援を含めた上流フェーズからの提案型営業です。新規顧客の開拓や、既存顧客への深掘り提案。これらを実現するために、より能動的な営業スタイルへの転換を進めています。

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営業プロセスの構築から始まった改革の第一歩

ーーまず何から着手されたのですか?

福田様:営業プロセスの整理からです。提案型営業を強化していくために、体系的な営業プロセスを構築する必要がありました。能動的にアプローチし、課題を発掘し、提案につなげる。そのプロセスのアクティビティやタスクを整理するところから始めました。

開発プロセスやメソドロジーは整備されていましたので、同じように営業に関しても標準的なプロセスを確立していこうと考えたんです。

ーー営業プロセスの構築はどのように進めましたか?

福田様:重要だったのは、社内の精鋭メンバーを集めたことです。「ソリューションビジネス推進室」という組織を立ち上げ、各事業部長に兼務メンバーとして参画してもらいました。事業部長自身が、これは自分たちがやらなければいけないものだと認識することが、巻き込みの鍵でした。

約1年間かけて、営業会議での議論を重ねながら、当社の営業スタイルやアクティビティを整理し、最適な営業プロセスを作り上げていきました。

営業プロセスを組織に定着させるためのツール選定

ーーPlaybook導入の経緯を教えてください。

福田様:営業プロセスを作り上げていく中で、それを組織に定着させるためのツールが必要だと考えました。営業支援システムを探していた時に、NTTデータとの関係もあってMagic Momentさんを知り、Playbookに出会いました。

重視したのは「私たちの営業プロセスに合わせられるか」という点です。ツール先行で導入すると、結局は各担当者がバラバラな使い方をしてしまい、組織として機能しない。そういった経験もありましたので、今回は絶対に営業プロセスありきで選びたかったんです。

ーーPlaybookの決め手は何でしたか?

福田様:Playbookの事業ごとの営業プロセスに合わせて自由に設計できる点が、私たちのニーズに合っていました。事業戦略と営業プロセスを連動させたいという、当社特有の要件を実現できる設計の柔軟性と、それを一緒に作り上げていけるサポート体制。この両面が決め手でしたね。

事業戦略と連動する設計で、戦略的な営業活動を実現

ーーPlaybookをどのように設計されたのですか?

福田様:Magic Momentさんと一緒に、私たちの事業戦略と営業プロセスを整理しながら、Playbookのオブジェクト設計に落とし込んでいきました。

具体的には、事業戦略に即した事業カテゴリーがあり、その下に営業プロセスごとの商談が紐付き、営業フェーズの後半に進んでいく。そういう構造を、Playbook に落とし込めるようにMagic Momentさんと一緒に設計しました。事業戦略と営業活動の整合性を計るために「事業カテゴリー」にリンクさせ、商談や活動記録などのオブジェクトを、私たちの事業における営業プロセスとマッピングしたんです。加えて営業プロセスを醸成させるためのゲート(マネジメントチェックポイント)を設け、適時、適切なタイミングでのマネジメント介入のしくみも実装しました。

結果として、Playbookには私たちの現場サイドのプロセスがマネジメント観点含めうまく埋め込めていると感じています。

ーー事業戦略と連動させることで、どのようなメリットがありましたか?

福田様:各事業部の戦略、事業カテゴリーに基づき、各事業カテゴリでどれだけのパイプラインがあるのか?また個々商談(案件)がどの営業プロセスで何が要因で滞留しているのか?も併せて可視化できるようになりました。これにより、全社での共通ダッシュボードが生まれ、事業戦略とすぐにアラインして議論できるようになったことが大きいですね。

従来は、提案段階以降の案件(引き合いベース)を中心とした案件管理を行なっていましたが、Playbook を活用し、提案前のフェーズも含めて可視化できる仕組みを構築したことで、事業戦略に基づいた営業活動の進捗が見えるようになりました。

共通言語の誕生が生んだ組織変革の土台

ーーPlaybook導入後、どのような変化がありましたか?

福田様:一番大きいのは、営業プロセスが共通言語化されたことです。これは当社にとって本当に大きな一歩でした。能動的な営業プロセスという新たな概念が組織全体で共有され、コミュニケーションの土台ができた。

例えば、四半期の戦略セッションで、共通のダッシュボードを見ながら議論できるようになりました。「この事業カテゴリーのパイプラインは充足しているのか」「どのフェーズで案件が停滞しているのか」。こうした会話が、データに基づいてできるようになったんです。

ーー具体的な活用シーンは?

福田様:営業会議や戦略セッションですね。以前は提案以前のフェーズの案件を細かく管理できていなかったため、売上目標に対して積み上げた案件が足りない場合、残りの数字がどこから生まれるのか、具体的な活動を明確化しづらい状況でした。

今は、提案前のフェーズも含めて、どの顧客にどういうアプローチをしているのか、どれくらいのパイプラインがあるのかが見えます。マネジメントチェックポイントも定義できたので、どのフェーズでどういう確認をすべきかも明確になりました。

営業活動の可視化がもたらした変化

ーー可視化によって、具体的にどのような効果がありましたか?

福田様:営業活動の議論が具体的になりました。「ターゲティングのフェーズで何をすべきか」「課題明確化で何が必要か」といった、プロセスに基づいた議論ができるようになりました。

また、データ分析の基盤ができたことで、成功している案件の傾向分析も始められるようになりました。Magic Momentさんにもデータ分析のサポートをお願いして、どういう営業活動が成果につながるのかを、エビデンスベースで見ていこうとしています。

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データ活用と成功事例創出に向けて

ーー今後の取り組みについて教えてください。

福田様:まだまだ道半ばと考えています。未だこういったツールに対して入力することの負荷、追加タスク認識も多く、営業にとって真になくてはならないものにはなりきっていないのも実情です。ただ、この課題に対しては、Playbookのデスクトップアプリによる自動記録機能(PlaybookCapture)の活用を検討しており、営業担当者の入力負荷を軽減しながら、より自然にデータが蓄積される環境を目指しています。

その上で、さらなる突破口は大きく2つあると考えています。1つは、成功事例の創出と共有です。営業プロセスの各フェーズで活動の記録、適時での自己セルフチェック、マネジメントチェックを通じて、実際にどういう活動が成果につながるのかをデータで示し、それを組織全体で共有していきたい。もちろん、失敗事例の教訓化も糧として共有したい。

もう1つは、営業プロセスの各フェーズで活用できるツールやサービスのテンプレート化。つまり成果に結びつく活動やプロセスの“型”化です。例えば、ターゲティングではAIを包含したサービスを使う、初期アプローチでは営業代行を活用するなど、プロセスを醸成させるための様々なツールやサービスを用意し、営業にとっての手段の選択肢を整理しています。

ーーMagic Momentへの今後の期待は?

福田様:データドリブンの分析支援ですね。この領域でのサービス提供者は今、AIエージェント(自動化、省力・無人化)に寄っている感があります。私は考えない営業、究極はAIが営業にとって代わる?とはまったく考えていません。御社には、他社の成功事例も含めて、「こういう営業活動が成果につながる」というエビデンス、成功に向けた“型”化を、一緒に継続的に作っていきたい。それが、営業メンバーの行動変容につながると信じています。

新しい営業スタイルへの挑戦と組織文化

ーー組織に営業プロセスを浸透させる上で意識されていることは?

福田様:新規開拓や深掘り提案といった新しい営業スタイルへの転換は、組織にとってチャレンジングな取り組みです。既存顧客とのお付き合いという、慣れ親しんだ営業スタイルに比べて、成功率が必ずしも高いわけではありません。

でも、お客様が求めているのは、QCD(品質・コスト・納期)でシステムを作ることだけではなく、(DXで)ビジネスそのものを変えることです。だから、新しい領域に踏み出していく必要がある。

ーー新しい領域への挑戦を組織に浸透させるために、どのように向き合っていますか?

福田様:まず「営業は楽しい」「営業は花形なんだ」というポジティブなメッセージと、データに基づく改善アプローチをセットで伝え続けることが重要だと考えています。営業プロセスの標準化は、管理のためではなく、営業がより成果を出すための仕組みなんだということを、実体験で示していきたいですね。

■基本情報

社名:株式会社NTTデータCCS

業種:システムインテグレーション

登場人物:執行役員 CSO(Chief Sales Officer)、エネルギー・資源ソリューション事業本部副本部長、ビジネスソリューション事業本部副本部長 福田様

課題:営業プロセスの標準化、戦略的な営業スタイルへの転換

導入サービス:Magic Moment Playbook

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