成功する営業のアポ取りのコツとは?アポイント獲得のノウハウをご紹介
- 電話でのアポ取りをする際は「自社商品の期待値の確認」「相手企業のリサーチ」「スケジュール設定の主導権を握る」などが大事になる
- メールでのアポ取りは「開けたくなる件名」「簡単に日程調整ができる」「顧客に合わせた資料の添付」などが大事になる
- アポ取りには、個人単位ではなく、自社サービスとマッチする顧客をターゲットに定め、セグメント化、優先順位をつけるなど組織としての取り組みが大切になる
- インサイドセールスを活用することも選択肢の1つとなってくる
営業のスタートはどこにあるのか。それは、新規顧客や潜在顧客のアポを取ることです。
営業担当者がアポイント(面会や面談の約束)を取ることができれば、自社の商品・サービスを PR する機会を得ることができます。
この記事では、アポ取りを成功させるコツを紹介します。さらに、アポ取りに失敗する理由も解説します。成功のコツと失敗する理由を押さえておけば、アポ取りの成功確率は高まるはずです。
そして、単に潜在顧客と会うだけでなく、会ったうえで成約につながるアポ取りについても考えていきます。
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アポイントの取り方のコツ【電話編】
「アポ取りといえば電話」といってよいほど、電話は重要なツールです。電話は肉声を伝えるので訴える力が強く、アポ取りの成功確率を高めることができます。
しかし100件電話をして1件もアポを取れなかったという経験をした人もいるのではないでしょうか。そのような方は次の6点を実行してみてください。
- 自社商品・サービスの期待値を確認する
- 事前に相手企業のリサーチをしておく
- 連絡した理由を伝える
- 内容を簡潔に伝える
- アポイントの時間は具体的に提示する
- スケジュールの設定の主導権を握る
なぜこれらを実行するとアポ取りの成功確率が高まるのでしょうか。
自社商品・サービスの期待値を確認する
自社商品やサービスが、顧客にどれくらい期待されているのかを確認しておきましょう。
例えば、期待値が3の商品・サービスに電話で10のテンションで営業トークをしても、相手は白けてしまいます。逆に期待値が9の商品・サービスにアポ取り電話で3のテンションで営業トークをすると、相手はその商品・サービスに魅力を感じることができません。
事前に相手企業のリサーチをしておく
アポ取りの電話の前に相手企業についてリサーチしておきましょう。いきなり電話をするのではなく、まずは顧客のホームページを見てその会社のことを調べます。
相手のビジネスモデルや優位性・競合と業界動向・市場ニーズや成長性・顧客の事業戦略・トレンドなどの情報を対象の顧客属性ごとに事前にまとめておくのも良いでしょう。
例えば、アポ取り電話で「御社のビジネスでは、~という課題があるのではないでしょうか。そうであれば当社のソリューションが有効になるはずです」と伝えることができれば、相手の興味を引くことができます。
もしくは「御社が属している業界では、およそ半数の企業様に当社のプロダクトを使っていただいており、成果はこれほどあります。御社もご興味があるのではないかと思い電話しました」ということもできます。
ポイントは、相手のビジネス・課題の状況・動向を捉えたアプローチをすることです。成約までつなげることを考えると、自社のソリューションに合った顧客なのかどうかを把握することも大切です。
電話をした理由を伝える
電話をかけたらまずは、電話をした理由を伝えましょう。理由を伝えることで、相手は必要な電話なのか、それとも不要な電話なのかがわかります。
もし電話相手の企業が、実は自社の商品・サービスを必要としていたら、電話をした理由を聞いて何らかのリアクションを取るはずです。
リアクションとは例えば「その商品・サービスの価格はいくらなのか」「その商品・サービスにこのような機能はあるのか」「お宅は東京の会社なのか」といった質問です。
内容を簡潔に伝える
電話の相手が何か質問をしてきたら「脈」があるので、続いて営業内容を簡潔に伝えます。
例えば「その商品・サービスの価格はいくらなのか」と聞かれたら、価格について答えた後に、「少々お時間をいただけませんか」と断ってから営業トークを始めてください。
このときの勝負時間は1分程が目安です。
事前のリサーチと電話をした理由を伝えたあとのリアクションから、相手が何に食いつくのかを判断し、1分でプレゼンをするのです。
アポイントの日時は具体的に提示する
相手がこちらの話に興味を持ち、営業トークがスムーズに進んだら、いよいよアポ取りになります。
「ぜひお会いして、さらに詳しく説明したいのですが」または「ぜひ Zoom などで面談をさせていただき、資料を見てもらいたいのですが」と伝えます。
相手の承諾を得れば、アポの日時を提示します。日程は具体的に提示しましょう。複数の日時を提案し、相手に選んでもらってください。
スケジュールの設定の主導権を握る
アポ取り電話では、スケジュールの設定の主導権を自分で握るようにしてください。
アポの日時も「いつがよろしいですか」と尋ねるのではなく、「これらの日時のうち、どちらがご都合良いでしょうか」と、こちらから提示したほうがよいでしょう。
アポ取りのスケジュール設定の主導権を握らなければ、別の会社とのアポ取りのスケジュールを確定できません。アポ取り電話は数をこなさないと獲得率が高まらないので、効率よく進めていく必要があります。
アポイントの取り方のコツ【メール編】
アポ取りではメールも使われます。メールでアポ取りするときのコツは以下の5通りです。
- 件名を工夫して開けたくなるようにする
- メールを送った理由を明確に伝える
- 日程調整を簡単にできるようにする
- 話を聞いてみたいと思ってもらえる内容にする
- それぞれの顧客にあった資料を添付する
1つずつ見ていきましょう。
件名を工夫して開けたくなるようにする
アポ取りメールの生命線は件名です。
知らない人や知らない企業から突然メールが届いたら、ほとんどのケースではまったく読まれず削除されます。詐欺メールかもしれないし、ウイルスが添付されたメールかもしれないからです。
そのため、アポ取りメールの文面を読んでもらえるかどうかは件名にかかっています。
「一文入魂」で「その件についてなら一読くらいしてみようかな」と思わせる文章を考えてみてください。
メールを送った理由を明確に伝える
せっかくメールを開いてもらっても、最初の3行で食いついてもらえなければ、閉じられて削除されてしまうでしょう。
最初の3行に、なぜこのメールを送ったのか、何を PR したいのか、このメールを読むと相手にどのようなメリットがもたらされるのかを書き込んでください。
日程調整を簡単にできるようにする
アポ取りメールの目的はアポを取ること、つまり面談の機会を得ることです。つまり、面談の日程を確定させる必要があります。
営業トークの文章の下に、「ぜひ面談させていただきたく、つきましては以下の日程のうち、お会いできる日はありますでしょうか」と書き、複数の日程を記します。
話を聞いてみたいと思ってもらえる内容にする
営業トークの文章は、「この人の話を直に聞いてみたい」と思わせるものにしなければなりません。
アポ取りメールの構成は以下のようになります。
営業トークの文章は最初の3行の下、面談日程の上の間に位置します。そして、ここが核心部分になります。
営業トークの文章では、商品・サービスをさらに詳しく PR し、相手のメリットについてさらに詳しく説明します。この内容は、アポ取り電話の営業トークの内容と同じでかまいません。つまり以下の通りです。
- 御社のビジネスでは、~という課題があるのではないでしょうか。そうであれば当社のソリューションが有効になるはずです。
- 御社の業界では、およそ半数の企業様に当社のプロダクトを使っていただいております。御社もご興味があるのではないかと思い、お電話を差し上げました。
ここでのポイントは、商品・サービス説明の文章をしつこくしないことです。長い文章はそれだけで読む気力を削ぎます。
商品・サービスの機能や特長を紹介したら「さらに詳しいことは、添付の PDF をご覧ください」と断って、資料の PDF をメールに添付したほうがよいでしょう。
アポ取りメールの例文
先ほどのアポ取りメールの構成を使った例文を見てみましょう。
件名に「ソリューションを提案する」と書き、本文ですぐに営業担当者であると名乗っているので、このメールの受け手はすぐに必要性を判断できます。
相手の宛名は「○○事業のご担当者様」とします。このように書くことでメールを開いた人が、このメールを○○事業の担当者に転送してくれます。
本文では続いて、送付先企業の課題を提示します。この企業が実際にその課題を抱えていたら、自然と読み進めるはずです。
メリットは「ズバッ」と伝えましょう。ここでは、自社のソリューションが相手企業の課題解決につながるはずであると断言しています。
続いて営業エピソードを紹介します。自己紹介をして実績を伝えることで、読み手に信頼してもらいます。
「面談したい」と明確に述べましょう。そして、3つほど日時を並べます。
面談時間がどれくらいになるのか伝えます。ここではプレゼンテーションの時間として10分と伝えてあります。短くすれば「会うだけ会ってみるか」と思ってもらえる確率が高くなります。
それぞれの顧客にあった資料を添付する
アポ取りメールを読んだ相手がメールに添付した資料を開いたら、アポ取りの確率はさらに高くなります。
そのため、添付資料を開いたのに「やっぱり要らないな」と思わせないようにしたいところです。
大切なことは、メールを受け取った相手がどのような情報を必要としていて、どのような情報を不要としているのか推測しておかなければなりません。
何でもかんでも資料を送るといったことはしないほうがよいでしょう。また、資料の PDF の数が増えれば、相手に PDF を選ばせることになります。それがストレスになって離脱につながってしまいます。
自社の既存顧客にどんな提案が刺さっていたのか、継続して顧客になっている層の興味のあること、アポ取りの活動、これらを振り返ることも大切です。顧客の属性に応じて効果的な情報を蓄積していきましょう。
あわせて読みたい:営業が商談後のお礼メールで差をつけるには?【サンプルあり】
アポ取りで失敗する理由
ここまでアポ取りを成功させるコツを紹介しましたが、せっかく成功のコツをつかんでも失敗するコツも一緒に実行してしまっては成功確率は上がりません。
成功の手法に比べて失敗する理由は共通し、一定の再現性を含んでいます。以下のような失敗をしていないか確認して、次のアポ取りで繰り返さないようにしたいものです。
- まとまりのない話をしてしまう
- 日程調整を相手に委ねてしまう
- スクリプト(台本)を作成しないなど、事前準備ができていない
まとまりのない話をしてしまう
まとまりのない話は相手を退屈にし、ときに不満を与えてしまいます。
例えば、営業トークのなかで A 商品・サービスを説明していたのに、急に B 商品・サービスの言及をしたり、導入コストとイニシャルコストを混在して説明したりしてしまうと、相手は何を聞かされているのかわからなくなります。
顧客に興味を持ってもらえそうな掴み・顧客にとって有益な話を要点を踏まえてするようにしましょう。
また、相手が何を聞きたいのかを想定しておくことも大切です。相手が聞きたいであろうことに対して、「それは〜です」と即答できるようにしておきたいものです。
日程調整を相手に委ねてしまう
アポの日程調整を相手に委ねたところで、相手を尊重することにはなりません。
相手が基本的に忙しいものだと考えましょう。こちらから「ご都合のよい日時を教えてください」と言ったところで、「面倒だな」と思われてしまったり、連絡を返さなくなってしまいます。
こちらから「○日○時か、□日□時はいかがでしょうか」と指定してしまったほうがよいのです。
スクリプト(台本)を作成しないなど、事前準備ができていない
スクリプトとは台本のことです。営業トークの内容はスクリプトにまとめておきましょう。
アポ取り電話は実際の面談とは異なり、スクリプトを見ながら話すことができます。
スクリプトに電話をした理由、相手企業の情報、自社商品・サービスの概要、営業トーク、一押しのセリフ、FAQ に対する切り返しなどを書いておけば、相手が必要とする情報を漏れなく伝えることができます。
相手にあった話をするためにもスクリプトは用意するべきです。共通して聞くべき必須のヒアリング項目を組織やチームで定めておくことも有効です。
成約につながるアポを取る方法
ここからは、成約につながるアポ取りについて考えてみます。
アポ取り電話を何件かけても、アポ取りメールを何件送信してもアポが取れないと、次第に「アポが取れさえすればいい」「面談さえできればいい」と考えるようになります。
しかし、アポ取りは営業のスタートでしかなく、営業のゴールは成約です。つまり、アポ取りに100回成功しても、100回面談して1件も成約できなければ組織に貢献できているとは言えません。
近年、この「アポを取っても、成約にならない」という課題を抱えている企業は多いです。大切なことは、担当者個人の努力だけではなく、組織として取り組むことです。
自社に合ったターゲットを決める
アポを取る目的を整理しましょう。目的とはシンプルに成約を取り、長く顧客になってもらうことです。
そのためには、自社の製品・サービスがマッチする、言い換えれば需給のマッチするターゲットを選定することが大切です。
成約する見込みのないターゲットにアプローチしてもそれは効果的ではありません。
しかしこれは未来の推察であり、確度の高いターゲットを策定することは難しいものです。
過去と現在の顧客を参考にすると良いでしょう。例えば、過去に成約に至った案件、そのうちいま継続して購買してくれるいわゆるお得意さまを分析することです。ニーズやその不変性、当時のトレンド、事業規模、業界など項目はさまざまです。
大切なことはこれまでのデータをもとに仮説を持って、未来を推察し、検証を繰り返していくことです。
自社のターゲットリスト化と優先順位付けを行う
ターゲットのうち、すべてに同時アプローチを行うことは現実的ではありません。
まず、ターゲットを一定の属性ごとにリスト化しましょう。業界・商材・規模といった具合です。そのうち、数の多い属性やその成長率、過去の顧客単価をもとに属性ごとの優先順位をつけます。
優先順位が高い企業からアプローチすれば、効率よく顧客を獲得することができます。
あわせて読みたい:営業戦略の策定に使えるフレームワークとは?
アプローチの戦略を練る
アポ取りに精神論も根性論も要りません。必要なのは戦略です。以下の項目ができているのかを振り返ってみましょう。
- 相手のメリットになる話ができているのか
- 説得力として必要なコンテンツやインサイトが用意できているのか
- ターゲットや製品ごとに資料を用意できているのか
- スクリプト(台本)は効果的か
- などを振り返ってみましょう。
このような検討を組織やチームで徹底しましょう。意識することは、ターゲットに応じた戦略を作ることです。
インサイドセールスを活用する
これまで見てきたアポを成約につなげる方法はとても個人でできることではありません。こうした、効果的な営業を行うために、近年ではアポ取りからナーチャリングまでを担うインサイドセールスを導入する企業が増えています。
アポ取りはインサイドセールスのなかでも最も重要な業務の1つで、また確度の高い案件への育成を行うことで営業は見込みの高い案件にアプローチすることができるのです。
- アポ取りなくして営業は始まらない
- アポ取りのクオリティを高めて成約率を高める
この2つポイントを押さえながら、自社のアポ取り力を高めていってください。
まとめ
アポ取りに大切なことは相手のことを知り、相手にあったアプローチをすることです。そのための、準備を欠かさないようにしましょう。営業は人と人とのやり取りです。相手の立場・視点に立つことを心がけるようにしましょう。
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