グローバル最高水準のオペレーションで立ち上げを。リーチ率・商談化率・成約率がトータル10倍に増加
SMB 向けの広告事業を新しく立ち上げるにあたり、10年近く先行する競合と伍するまで一気に成長を目指すLINE の広告事業本部様。
そのために必要だったのは、事業の全体設計を支える営業オペレーションやデータ基盤の構築。特に、型化されたベストプラクティスの導入によるスムーズな立ち上げを求めていました。
そこでご利用頂いたのが、弊社のサービス「Revenue Ops」でした。
Revenue Ops では、弊社が過去多数の企業様をご支援してきたノウハウをサービス化し、お客様の営業組織に合ったターゲティングやプロセスの構築、営業資料の作成など、事業グロースの土台となる様々な周辺領域の支援を行っております。
このサービスを活用して、最先端営業フレームワークとLINE社トップセールスの知見を組み合わせた営業プロセスを型化し、継続的な改善を行った結果、リーチ率・商談化率・成約率がトータル10倍に増加し、計画を超える事業スケールを実現しました。
また人材育成の面でも効果が現れ、営業未経験メンバーでも2週間で戦力化に成功し、オンボード期間の短縮化へとつながっています。
こうした成果を創出するまでに、どのような道のりがあったのでしょうか?
サービス導入の背景や抱えていた課題、そして今後に向けた取り組みへと迫ります。
【課題】
- 事業全体のオペレーション構築が必要
- 属人的な関係構築型営業を脱却したい
- 短期間で成果につながる育成プロセス構築が必要
【解決策】
- 営業プロセスを型化し、継続的に改善
- Playbook を既存ツールと連携し、顧客情報をリアルタイムで可視化
- データ起点で、人員配置や育成プログラムを運用
【効果】
- リーチ率・商談化率・成約率がトータル10倍に増加
- 営業未経験メンバーを2週間で戦力化
LINE の広告事業本部が目指す、顧客エンゲージメントによる事業スケール
いまや全国民が知っていると言っても過言ではない、コミュニケーションアプリLINE。根幹を支える各事業の中でも、徹底したグローバル最高水準のオペレーション構築を目指すチームがある。
2019年より、大手ナショナルクライアント向け営業チームと広告代理店向けに配置されてきた営業マーケティングリソースを、セルフサーブ型の広告プロダクトの開発とモデル転換によりSMB全体にスケールアウトさせる、LINEの広告事業本部だ。
新しく組織を作るにあたりB2B事業戦略室の岩本大地氏は、危機感を持ち始めていた。
「経験上、売上100 億円くらいまでなら数名の営業のトッププレイヤーが頑張れば何とかなります。しかし、10年近く先行するGoogle、Facebook、Yahoo といった国内外の競合と伍して、500 億、1,000 億を本気で目指すなら、ビジネスを一気に進めるための〝仕組み〟と、そのオペレーション、データ基盤が必要です。ところが、LINEにはそれが足りませんでした。」
これまでこうした仕組みがなかった理由について、営業部門の陣頭指揮を執る広告事業本部マーケットグロース事業部 事業部長の川代宣雄氏は次のように分析する。
「私は2019 年6 月まで大手広告主・広告代理店向けチームを率いていましたが、社内で500億、1,000億 に成長していくためのプロダクトとそのSMBへのスケールというステージをイメージした会話はできていませんでした。売上を5倍にする成長ストーリーなら現状の延長線上に描くことができても、さらに10倍の成長を全く新しいオペレーションで、となると、イメージしきれていなかったのです。」
同社は顧客・商談管理ツールとしてSalesforceを導入していた。ただ、ビジネスの成長エンジンとしては上手く活用できていなかったという。
そこで目をつけたのが、せっかく導入したツールを最大限活用するための「The Model」というビジネスモデルだった。目指す姿から逆算して、いま何をやるべきかを考えるには最適な仕組みだと組織全体が揃った。
そうしてSMBという、‟マーケットグロース” をミッションにおいた彼らは、属人的な関係構築型営業ではなく、オペレーションによる分業制の営業組織を志向した。
そしてその立ち上げるプロセスにおいて、分業制の限界に気づいたポイントはどこなのかに迫る。
Magic Moment の Revenue Ops から急成長企業のモデルを本気で真似る
「商談管理やリードといった〝キモ〟の部分のフローがなく、SFAの良さがすべて死んでいる状態でした。Salesforce導入にあたって、データの移行や要件の決定などで苦労もありましたが、Google や freee といったオペレーション最先端企業の成功モデルを型化しているMagic Moment Revenue Ops と、同社の経営指標と顧客エンゲージメントが全て可視化され統合される Insight Boardの導入を徹底的に進め、今はようやくデータも横串でつながり始めました。
今後は、同社の新プロダクト Magic Moment Playbook を導入することでデータを活用してより再現性の高い営業プロセスを組み、顧客のエンゲージメントにフォーカスすることでエンゲージメントを高め続ける組織に変革し、継続率を高める仕組みを作っていきたい」と、システム運用を担当する林氏は意気込む。
「The Model を進化させ、世界的企業として成功した Google、そして日本でユニコーン上場した freee などの成功した事例を徹底的に研究して、しかもその中で結果を出し続けてきたチームがそのモデルを型化して使えるようにしてくれている。我々は、その根幹となっているRevenue Ops をとにかく徹底的に浸透させ、Salesforce を根幹にしっかりとデータを繋いで顧客にフォーカスしよう、ということです。」と岩本氏は話す。
分業制=スケーラブルの証ではない
「施策を行いながら、スケールとは「何をスケールすることなのか」という問いを繰り返していきました。分業型組織をただ志向してきた、目的にしてしまっていたと気づきました。SFDC を入れただけでは意味がなく、The Model を志向し組織を作ってもお客様には全く関係がないことです。」と川代氏。
当初から志向していた分業型のセールス組織で解決できることはなにか?なぜ志向してきたのか?経営観点の生産性の向上と、現場での顧客との関係性構築を同一のものとして捉えていないか?多くの問いを組織として受け止め、解を出していく。それがこの取組における、「組織変革と文化形成」そのものだと言えよう。
「LINE が提供する広告製品による「お客様への価値提案」をハイタッチのままスケールすることこそ競争力の源泉。徹底的に組織をこのオペレーションの極みへと持っていきたい。Magic Moment とともに競合をベンチマークして、常に KPI を上回っていきます。」と、オペレーション統括マネジャーの安彦氏も強調する。
様々なメリットを生み出す、数字という共通言語
一方、顧客との関係構築に徹底的にフォーカスするという観点では、営業からの情報がシームレスにつながっていくことが不可欠と川代氏は付け加える。
「社内のあちこちの部署に情報やノウハウが散在していたのでは、お客様をしっかりと理解した前提での対話はできません。カスタマーサクセスという観点でも、Revenue Ops を中心としたオペレーションは重要な仕組みです。さらに、顧客の行動や合意形成項目などのリアルタイムなエンゲージメント情報を一元化して見える化できれば、顧客との関係性(エンゲージメント)が数字となり、それが共通言語となることで、確度の高い議論が可能になります。共通言語を持つことは、企業文化の醸成という意味でも強みにもなります。」
成長を牽引する「お客様との関係構築」
導入以後、コロナショックが直撃する広告業界を横目に、しかし多少の影響を受けながら、力強い成長を続け年初計画した目標をオントラックし続けるチームに成長。
「ビジネスと顧客との関係性の進捗が数字で可視化されることで、どのプロセスでどんな問題が起きているか、お客様との関係性はどうなっているのか把握できるようになりました。改善策も打ちやすいので、売上が上がり、さらにしっかりと解約率をコントロールできるという確信が持てるようになった」と岩本氏、安彦氏も評価する。
さらに、すべてを数字で語ることで「日本の営業組織にありがちな〝阿吽の呼吸〟による属人化も避けられる」と川代氏も期待をかける。
「重要なのは、分業制やThe Model 自体にはなんの意味もないということです。本気で成長を考えている企業が、成長のエンジンとなる仕組みを作るために、経営の一丁目一番地である顧客との関係性に、どのように組織がフォーカスして結果としていくか。顧客エンゲージメントの徹底フォーカスは必ず会社全体を底上げすることができます。The Model の先に僕らは行く。そのためにただの管理ツールではなく、お客様に対して攻めの関係構築をしていく仕組みを世界最高最先端で行っていきます。」
顧客との関係性を重視し、極みを目指すLINEが、国内競合に伍して存在感を高めていくことは間違いなさそうだ。
※本記事内の数値や画像、役職などの情報はすべて取材時点のものです
■お客様情報
LINE株式会社
設立:2019年12月13日
(2021年2月28日 当時の LINE株式会社(現Aホールディングス株式会社)より LINE事業を承継)
業種:情報・通信業
営業の型化にお困りであれば Magic Moment にお任せください
弊社では、営業活動の無駄をなくし、生産性を高める営業支援 SaaS「Magic Moment Playbook」を提供しております。
営業担当の勘や経験値に頼るのではなく、テクノロジーによって最適なアプローチをサポートすることで、誰もが顧客価値を最大化するための営業プロセスを実行できるようになります。
しかし、新規事業/新組織を構築する場合、急速な立ち上げが求められるものの、社内の人材にも限りがあるため、過去に営業プロセス構築の経験がないメンバーでプロジェクトが組成されるケースも多くあります。
そのため「そもそも自社の顧客にとって最適な営業プロセスがどういったものなのかを定義できていない」「営業オペレーションの構築のやり方が分からない」といった背景から、プロセス化に時間がかかったり、高い成果が上がるオペレーションにできないといった問題が起きやすくなります。
そこで弊社では、過去多数の企業様をご支援してきたノウハウを Revenue Ops としてサービス化し、お客様の営業組織に合ったターゲティングやプロセスの構築、営業資料の作成など、事業グロースの土台となる様々な周辺領域の支援を行っております。
Revenue Ops により貴社の状況に合わせた営業プロセスを構築した上で、 Magic Moment Playbook や CS BPO といったグロースを直接的にご支援するサービスと併せて活用いただくことで、飛躍的な成長を実現できます。
Revenue Ops のサービス内容は、お客様のご要望に応じてご相談可能です。
新規事業/新組織のスムーズな立ち上げを目指されているのであれば、こちらからぜひご相談ください。