Engagement Academy by MAGIC MOMENT PLAYBOOK

新規事業の成功へ:Revenue BPaaS で顧客体験を最大化する HENNGE の営業戦略

HENNGE株式会社は、「テクノロジーの解放で、世の中を変えていく。」をビジョンとして、最先端技術をより使いやすくし、社会全体がその価値を享受できるようにすることを目指しています。このビジョンのもと、同社は新技術を積極的に採用し、社会のニーズに応じたサービスを提供しています。

また、同社は「テクノロジーの解放」を具現化するため、変化を恐れず挑戦し続ける「Make mistakes early」というバリューを掲げ、技術革新と普及のギャップを埋める役割を果たしながら、クラウドセキュリティの分野で多くの企業の支援をしています。

特に、同社のクラウドセキュリティ「HENNGE One」は、国内シェアNo.1のクラウドセキュリティであり、多様な業種・業態の2,951社で活用されています。「HENNGE One」の主な機能には、シングルサインオン(SSO)、多要素認証(MFA)、アクセス制御、メール誤送信対策、メールセキュリティ、情報漏洩防止(DLP)などがあり、導入企業は Microsoft 365 や Google Workspace などのクラウドサービスを安全かつ効率的に利用することができます。

加えて、同社は⼀貫して BtoB 向け ITサービスを提供してきた経験と実績を活かしながら、スタートアップ企業への投資やノウハウの提供、販路拡大などの支援を行っています。

こうした背景から同社は、既存の顧客基盤に対するさらなる価値提供、また新規事業の展開を見据えた顧客体験の強化と PMF の検証を進めるため、当社Magic Moment の営業BPaaS「Revenue BPaaS」を活用しています。Revenue BPaaS は専門人材と AI セールスプラットフォームで成果創出プロセスの実装をサポートします。

営業および AI に精通した Revenue BPaaS は、当社の AIセールスエンゲージメントプラットフォーム「Magic Moment Playbook」(以下、Playbook)を活用し、お客様の営業オペレーションの最適化を通じて、収益最大化と成約確度があがる営業活動の再現性の確立を支援します。

同社は、Playbook を徹底活用する Revenue BPaaS とともに、営業活動とその結果から得られるデータをもとに高速で PDCA を回す体制を整えることで、アポイント数の大幅な増加や新規事業の0→1の検証を進めてきました。

※参照:ITR「ITR Market View:アイデンティティ・アクセス管理/個人認証型セキュリティ市場2024」IDaaS市場:ベンダー別売上金額推移およびシェア2021~2023年度予測.

同社の成果創出までの背景や当社Revenue BPaaS の活用に関して、Product Planning & Research Division Go-To-Market Strategy Section の渡辺様にお話を伺いました。

HENNGE の成長を支える、既存顧客への新たな価値提供とは?

ー最初に HENNGE様の事業内容やサービス、そして渡辺様の役割を教えていただけますか?

渡辺様: 私たち HENNGE は、インターネットやパソコン黎明期の1996年に創業しました。理念として「テクノロジーの解放」を掲げており、創業当初からその時々の新しい技術を事業活動として普及させることに注力してきました。

具体的には、最初はパソコン教室から始まり、その後は LINUXサーバーの管理ツールや、メール技術を活用したビジネスを展開してきました。

現在の主力事業は、クラウド技術を安全に活用するためのセキュリティサービス「HENNGE One」で、企業がクラウドをより安心して使えるようにサポートをしています。

私自身は2016年に HENNGE に入社し、HENNGE One が市場に受け入れられ始めた時期から、首都圏でアポイントの獲得からクロージングまでの新規営業を担当してきました。

その後は、2000社ほどの既存の顧客基盤が出来上がり、そこに対して会社としても本腰を入れていくなかで、カスタマーサクセスを担当しながら新しいサービスアイデアを新規顧客に伝えて検証するということをしていました。現在は、プロダクト・事業開発として、新サービスの検証や Go-to-Market 戦略の策定を担っています。

チームとしては、今の HENNGE One事業の中でも特に新しい製品や機能のプロダクトマーケティング、事業開発に合わせて、全く新しい製品の市場調査や0-1の営業フェーズを担当しています。

ーHENNGE One のサービスについて、もう少し詳しく教えていただけますか?

渡辺様: 一言で言えば、HENNGE One は、企業がクラウドの活用を促進するための包括的なソリューションを提供しています。

そのなかでも、様々なクラウドサービスを利用する際に問題となる不正アクセス対策と、シングルサインオンによる ID やパスワードなどのアクセス権を管理し、制御する「Identity Edition」、メール誤送信に起因する情報漏洩を防止し、ランサムウェアや標的型メールの組織内の侵入を防ぐなどの情報漏洩対策に特化した「DLP Edition」、そして最近ではサイバー攻撃への対応を強化する新しい Edition の領域である「Cybersecurity Edition」を展開しています。

HENNGE One を構成する3つのエディション

これらのエディションを複合的に提供することで、お客様のクラウド活用を全方位からサポートしています。この包括的なアプローチが HENNGE One の強みとなっており、これまで多くの企業様にご利用いただいています。

売上高成長率も成長を続けているなかで、いまはどのような目標に向けて取り組んでいますか?

渡辺様:短期的には、価値を提案できるお客様を通じて引き続きトップラインを上げていくことです。中長期的には、御社と協力をしながら、HENNGE One の事業として ARR200億円を目指しています。

加えて、その先の成長を見据えて、HENNGE One のラインナップの強化や HENNGE One とは別の事業の柱を立てていくことにもチャレンジをしています。

Go-to-Market戦略における、組織的な課題とリソース不足の壁

ーありがとうございます。御社との取り組みの前にはどのような課題がありましたか?

渡辺様:当時、市場に打ち出したいプロダクトがあったのですが、Go-to-Market戦略を推進していく際に、そこに投下できるリソースが不足していることが大きな課題でした。

また、ただ単にアポイントや商談を取るだけではなく、PMF に向けた PDCA を高速で回す必要もありました。

というのも、既存の HENNGE One事業の既存顧客のリテンション活動やリード獲得からの提案・クロージングなども並行して進めていたため、セールスオペレーションの立て付けやそのルール決めなどをやり切ることができていなかったんです。

例えば、アポイントに関しても、ただアポイントが欲しいというわけではなく、「何をすることでそこに再現性が生まれるか?」の検証をリソースの課題を抱えながらも短期間で進めていく必要がありました。

ー商談を生み出していくことに対して、どのようなアプローチの必要性を感じていましたか?

渡辺様:インバウンドのレバレッジを効かせることは重要ですが、私たちの当時の戦略として、インバウンドだけに頼ることはそこにかけるリソースや予算を鑑み、難しいと判断していました。

そこで BDR の必要性を感じていました。特に、データを起点として、ある程度の標準的な仮説を立てながら、1つ1つ丁寧に当たりつつ、細かく検証を進めていく必要がありました。

※ BDR とは、Business Development Representative の略で、新規開拓の役割を担うインサイドセールス手法

Magic Moment との出会い。Revenue BPaaS 導入の決め手は「営業活動の標準化」と「顧客志向の姿勢」

ーMagic Moment の Revenue BPaaS との出会いについて教えていただけますか?

渡辺様:最初のきっかけは、弊社の事業責任者に御社からアウトバウンドでアプローチを受けたことです。ちょうど先ほどお伝えした課題感がありましたので、お話を聞いてみようとなったのだと思います。

ーどのような点で Magic Moment を評価されたのでしょうか?

渡辺様:評価ポイントとしては、御社は Revenue BPaaS や BDR などの営業活動のノウハウやベストプラクティスを標準化した Playbook を用いて、営業活動の再現性を確保してくれる点です。

私自身も、提案を頂いているフェーズで商談に入りましたが、顧客エンゲージメントの分析や顧客課題の把握を体系的に行うことができるという提案が魅力的に感じました。

ー他のサービスと比較して、Revenue BPaaS を選ばれた理由は何でしょうか?

渡辺様:単純にアポイントを供給してくる BPOサービスとの比較も行いましたが、まずは基本的に数字へのコミットが強いことが理由でした。加えて、アポイントを創出する単なる営業代行ではなく、顧客エンゲージメントを重視して営業活動をしている点が決め手となりました。

基本的には、既存の顧客基盤を大切にしながら、新しい価値を提供したいという想いから新規事業を推進していたため、私たちの顧客を大切にする思想にマッチする提案をしてくれたことがポイントになっていたと思います。つまり、「とにかく絶対にアポを供給しますので」のような無謀なスタンスではない点など、私は個人的に評価していました。

また、新しい事業の検証に関しても、BDR 的なアプローチをしていくナレッジを持っていることが感じられ、そこの解像度と丁寧さが他社とは異なると感じました。実際に、「どのように BPO のオペレーションを構築していくのか」という疑問に対する提案も頂くことができました。

顧客体験を重視した戦略的アプローチと仮説検証の推進

ー実際に取り組みはどのように進めていきましたか?

渡辺様:最初に行ったのは商材のインプットです。Revenue BPaaS の皆さん自らそこを進めてくれました。日々の取り組みとしては、顧客リストの精査やリストに対するアプローチ、目標数値に対する進捗のトラッキング、定性情報のアウトプットなどを進めてきました。

具体的には、BDR の活動で送付するアポイント獲得のためのメールのテンプレートをシーケンスで設定することで営業活動を効率化していきました。

Playbook でアポ獲得などの営業活動の効率化を再現性をもって実行可能

また、ターゲティングに関しても主体的に取り組みを進めてくれました。

例えば、私たちは短期的にクロージングまで転換できる層と、ある程度の時間はかかるものの狙いたいエンタープライズ層に分けていたのですが、そこを紐解いていく過程で、その中間のレンジにスイートスポットがあるのではないかという提案などをしてくれました。

加えて、既存顧客に対するアプローチのため、アプローチの重複を防ぐための確認が重要になってきます。そこも Revenue BPaaS が主体的に進めてくれていて、弊社で特定のアプローチをしていた場合には、アプローチを控えるなどのルールを決めていきました。

ー取り組みのなかで特に工夫した部分などはありますか?

渡辺様:アポイントも当然取りたかったのですが、それと同時にお客様のフィードバック分析をしっかりと進めていきたいと考えていました。

この観点では、構造的にデータを取得することを通じて、お客様が弊社のサービスに対してどのような観点を気にしているのかなどを Playbook で分析ができたりします。特に、お客様がどのような課題感を持っているのかを把握したかったため、そこを Playbook で表現できる点が良かったです。

また、Revenue BPaaS が活動データを取得してくれるため、私たちが構築した仮説通りのリアクションをお客様から得ることができたのかなどをデータと照らして考察することもできています。

例えば、検証していたサービスにマッチするであろう担当者が、意外と私たちが既存事業で当たっていた目の前の人ではないと途中で分かることもありました。実は隣の部署であったり、担当管轄が違うということを、あぶり出してくれたりもしました。

ー取り組みを進めるうえで印象に残ったポイントなどはありますか?

渡辺様:私自身 BPO のマネジメント経験はあるのですが、驚いたのが、私からインプットを進めるのではなく、Revenue BPaaS のメンバーの皆さん自らそこを進めてくれたことです。私からのインプットを待つのではなく、Revenue BPaaS 独自のノウハウから営業を主体的に進め、補足が必要な部分や認識をすり合わせるタイミングなどで必要なことを聞くといった形でした。

そのスタンスには純粋に驚きましたし、そこには私の時間的な工数など多くの配慮があると感じました。また、同じような領域を別のプロジェクトで触れたことがあるというお話も聞いていたので、御社の体系的な経験値をベースに、いかに効率的にインプットの時間を作るかを意識してくれていると感じましたね。

また、具体的な営業数字に対する分析的な観点においても、御社のセールスナレッジをベースとした解釈があったり、紐解きの観点を示唆してくれるため、建設的なコミュニケーションを取ることができています。

ー既存顧客へのアプローチを中心とするため、顧客体験を毀損しないコミュニケーションが重要だと思いますが、そこに対して Revenue BPaaS の取り組みはいかがでしたか?

渡辺様:Salesforce を見て活動をしていただいていますが、その顧客や活動履歴を確認したうえでアプローチをしてくれています。

安心できる点として、Revenue BPaaS が Salesforce や SFAツールに対して高い解像度を持っていることです。そのため、「ここのオブジェクトを確認してください」などの会話を瞬発的にすることでき、コミュニケーションコストも低いと思っています。

Revenue BPaaS 導入でアポイント数が大幅に増加、1人当たりのアポイント獲得効率は約2.5倍

※ 1人あたりのアポイント創出数を、 HENNGE様のメンバーとRevenue BPaaS メンバーで比較した比率を Magic Moment にて計算

ーRevenue BPaaS の導入により、どのような定量的な成果がありましたか?

渡辺様:アポイントの創出数の観点では、御社の介在前と比較した場合、プラスで60件ほど創出できています。これは、私たちのチームのユーザーにおけるアポイントの数の3分の1ほどに相当すると思います。

ただ、私たちのチームがアポイント創出の活動のみにリソースを割いているわけではないため、単純比較では難しいですが、比率でみれば Revenue BPaaS メンバーは2人、私たちのチームメンバーが10人です。この人数比で3分の1相当のアポイントを Revenue BPaaS が創出しています。

また、数字ももちろんなのですが、私が一番価値を感じているところは、BDR 的なアプローチをした際にどのような数値のアウトプットが出るかの検証ができている点です。

これが1つの大きな成果であり、重視していたポイントです。しっかりと1つ1つのプロセスを可視化・数値化する必要があると感じていたため、そこを体現できている点が良いと感じています。

ーこの成果の評価はいかがですか?目標に対してや、期待値とのギャップはありましたか?

渡辺様:アポイントの獲得数の目標はストレッチではありましたが、クリアできています。成果創出の期間に関しては、2、3ヶ月はかかるのではないかとみていましたが、最初の1ヶ月ほどで成果を出してくれています。

要因としては、Revenue BPaaS のやり方として、セミオートメーション的なアプローチを取ることができていたからだと思います。

仮説検証と新しい価値の創出を通じて0→1のビジネス展開を推進

ーRevenue BPaaS との取り組みを進めるうえで、今後の目標について教えていただけますか?

渡辺様:短期的には、有効商談が生まれつつあるため、私たちがしっかりとクロージングをしていきます。リードタイムを鑑みて、半年から1年ほどかかるとは思いますが、クロージングをしていくなかで Revenue BPaaS との取り組みに一貫性が生まれると思いますので、まずはそこをしっかりとやりきりたいと思っています。

中長期的には、いまの既存事業の延長線上の拡張ではなく、新規事業開発側の文脈で HENNGE としての新規サービスの検証がより重要になってくると考えています。

また、ここの新規事業の検証が御社とのアライアンスの強みが最大限に発揮される部分だと思っています。この点において、御社の Revenue BPaaS は商材に対するキャッチアップが早く、また実際のデータを元に検証を回せる体制も整いつつあるため、Revenue BPaaS にはそこの PDCA を高速で回してくれることを期待しています。

実際既に、私たちのアライアンス先のサービスや、私たちが内製で作る新しいプロダクトに対して、「この仮説は、お客様への訴求に足るものか?」などの初期の検証をアポイント獲得の活動を通じて進めてくれています。

ー検証を進めるうえで意識していきたいポイントはありますか?

渡辺様:私たちのお客様に対してどのような新しい価値を提供できるかをいまの事業ありきで進めるのではなく、0→1の文脈で検証していくことが重要だと考えています。新しい価値領域において、新しいサービスをどのような事業に組み込むかは結果論であるため、まずは純粋にお客様にとって有益であるかどうかを検証していきたいと考えています。

ここがまさに御社に期待しているところです。私たちとしても新しい取り組みに対して、どのように PMF をしていく必要があるかを一緒に考えてくれることが、御社の強みであると認識しているからです。

■基本情報

社名 :HENNGE株式会社
創業:1996年11月5日
代表者:代表取締役社長 小椋 一宏
本社所在地:東京都渋谷区南平台町16番28号 Daiwa渋谷スクエア
URL :https://hennge.com/jp/
当社サービスは、下記サービスサイトよりご確認、お問い合わせください。
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